北海道苫小牧市から、日本の自動車産業を大きく塗り替えるエキサイティングなニュースが飛び込んできました。トヨタ自動車北海道の北條康夫社長は2020年01月06日、ハイブリッド車(HV)の要となる重要部品の量産設備を、2019年12月末に本格稼働させたことを明らかにしました。なんと今回は7年ぶりとなる待望の新ライン投入であり、自動車ファンの間でも大きな注目を集めています。
今回の設備投資によって、大注目の環境部品である「トランスアクスル」の生産能力は、従来の3倍にあたる月産3万台へと驚異的なジャンプアップを遂げます。この劇的な生産力強化に対してSNS上では、「日本のものづくりがさらに進化している」「ハイブリッド車の普及が加速しそうでワクワクする」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられており、世間の関心の高さがうかがえるでしょう。
ここで気になるのが「トランスアクスル」という聞き慣れない専門用語ですが、これはエンジンとモーターの力を効率よくタイヤに伝える、いわばハイブリッド車の「頭脳と筋肉」を兼ね備えたトランスミッション(変速機)のことです。同社は2012年から人気車種「アクア」向けに月1万台を製造してきましたが、新ラインがフル稼働すれば全体の3分の2をカバーする月2万台を新たに叩き出すことになります。
この増産された最先端の部品は、お馴染みの「ヴィッツ」を一新し、2020年02月に華々しくデビューを飾る新型コンパクトカー「ヤリス」に惜しみなく搭載される予定です。低燃費と力強い走りを両立させる新世代の走りが、今から本当に待ち遠しいですね。北條社長も2020年01月06日の年頭あいさつにおいて、新しい生産技術へ果敢にチャレンジしていく決意を力強く語っています。
私個人の視点としても、この電動車シフトへの大胆な舵切りは、これからの厳しい環境規制を勝ち抜くために極めてスマートな戦略だと確信しています。実際に同社は、2019年末に旧型の変速機ラインを1本停止させる一方で、2019年10月には新型の無段変速機(CVT)を増産するなど、次世代への選択と集中を驚くべきスピードで推し進めているのです。
こうした動きの背景には、トヨタが全社を挙げて推進する次世代の設計思想「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」があります。これは部品の共通化や基本性能を底上げする革新的なクルマづくりの仕組みであり、トヨタ北海道はこの思想の文字通り駆動主力を担っています。国内外の工場へ優れた駆動ユニットを供給する同社の役割は、今後さらに重要性を増すでしょう。
確かな技術力に裏打ちされた同社の業績は非常に好調で、2019年03月期の売上高は前の期と比べて12%増となる1807億円を記録しました。さらに働く仲間である従業員数も約3400名に達し、2008年のリーマン・ショック前のピーク時に並ぶほどの活気を取り戻しています。地域経済を牽引しながら世界の自動車市場を支える同社の挑戦から、今後も目が離せません。
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