阪神大震災から25年!あしなが育英会の「レインボーハウス」が紡ぐ、世界の震災遺児に寄り添う心のケア支援とは?

1995年1月17日に発生した阪神大震災から、2020年1月15日で25年が経過しようとしています。この未曾有の大災害をきっかけに、親を亡くした子どもたちの心を救うための拠点「神戸レインボーハウス」が誕生しました。神戸から始まったこの温かい支援の輪は、四半世紀の時を経て、日本全国だけでなく世界各地へと大きく広がっています。自然災害が多発する現代だからこそ、悲しみを抱えた遺児たちへの長期的なサポートが、これまで以上に強く求められているのではないでしょうか。

2019年10月上旬、連続爆弾テロという痛ましい事件に見舞われたスリランカ東部の都市バティカロアにて、あしなが育英会による特別なプログラムが開催されました。参加したのは、テロによって親を失った約80人の子どもたちです。最初は緊張からか表情の硬かった子どもたちが、同じ境遇の仲間と触れ合い、遊びを通して自分の体験と向き合ううちに、最後にはじけるような笑顔を取り戻したといいます。現地メディアやSNSでも「遊びが持つ力の重要性に気づかされた」と、大きな反響を呼びました。

あしなが育英会はこれまで、コロンビアやトルコ、台湾、中国の四川など、甚大な被害に見舞われた世界10カ所以上の地域を訪問し、子どもたちのメンタルケアを続けています。ここで重要な役割を果たすのが「グリーフケア」という専門知識です。これは、身近な人と死別した人が抱える深い悲しみや喪失感に寄り添い、その立ち直りを支えるアプローチを指します。大人が安心できる環境を整え、子どもたちが自由に感情を表現できるよう寄り添うことが、心の傷を癒やす第一歩になります。

1999年に開設された神戸レインボーハウスには、これまでに延べ2万6000人もの遺児たちが集まりました。かつて震災遺児としてここへ通い、現在は社会人となった男性は「ありのままの自分でいられる、本当に安心できる居場所だった」と当時を回想します。家庭や学校では周囲に気を使って本音を言えない子どもたちにとって、自分の苦しみや寂しさを否定されずに受け止めてもらえる空間は、自己肯定感を保ち、健やかに成長していくために絶対に欠かせないライフラインなのです。

2011年3月11日の東日本大震災では、約1800人もの孤児・遺児が生まれ、ケア拠点の必要性がさらに叫ばれるようになりました。2010年時点では全国にわずか4カ所しかなかった子どもの心のケア拠点は、2019年時点で28カ所へと増加しています。しかし、地域的な偏りや認知度の低さといった課題は未だに山積みです。いつどこで災害が起きるか分からない現代、すべての都道府県にこうした優しい居場所が整備され、社会全体で子どもたちを育む仕組みが構築されることを切に願います。

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