不二越の2020年11月期業績予想を徹底解説!自動車市場の低迷に立ち向かう「産業用ロボット」の可能性とは?

総合機械メーカーの不二越は、2020年1月15日に最新の決算と今後の見通しを発表しました。2020年11月期の連結純利益は、前の期と比べて3%減る80億円になる見込みです。世界的な自動車市場の落ち込みが影を落としており、同社の稼ぎ頭である部品事業が苦戦を強いられています。

ネット上では「自動車業界の冷え込みがダイレクトに影響している」「ものづくりの現場が過渡期を迎えている証拠だ」といった、先行きを懸念する声が多く上がっていました。コスト削減の努力だけでは、この世界的な減速の波を完全に押し戻すのは難しいのが現状と言えるでしょう。

売上高は8%減の2300億円、本業の儲けを示す営業利益は6%減の125億円を計画しています。特に自動車メーカーの生産調整に伴い、機械の摩擦を減らして回転を滑らかにする「ベアリング(軸受け)」などの部品需要が減少しました。坂本淳社長も、設備投資の先送りが続くと警戒感をあらわにしています。

一方で、明るい兆しも見え始めています。それが、製造現場で活躍する「産業用ロボット」を軸とした機械工具事業です。半導体市場が再び活気づいてきたことや、工場の人手不足を解消する「省人化(人間の作業を機械に置き換えて効率化すること)」の需要が高まっていることが追い風となっています。

このロボット事業の牽引により、同部門の営業利益は5%増の64億円に伸びる見通しです。なお、同時に発表された2019年11月期の決算は、売上高が前の期比で1%減、純利益が8%減の82億円という結果でした。車載向けが苦しむ中で、いかに早くロボット需要を取り込めるかが勝負の分かれ目です。

筆者は、今回の不二越の戦略は時代の転換期を象徴していると感じます。自動車市場の減速は痛手ですが、深刻な労働力不足を背景にした工場の自動化ニーズは今後も間違いなく加速するでしょう。ロボット事業へのシフトをいかに迅速に進められるかが、同社の未来を大きく左右するはずです。

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