クラウドシフトが明暗を分ける!オービックと野村総研が最高益を叩き出す裏でIT巨頭の株価に格差が広がる理由

現在、日本のビジネス界では業務効率化やデジタルトランスフォーメーションへの投資がかつてないほど熱を帯びています。システム・ソフトウェア業界全体が追い風を受けるなかで、特に株式市場から熱い視線を浴びているのがオービックと野村総合研究所(野村総研)の2社です。驚くべきことに、オービックの株価は2018年12月末と比較して81%も急上昇し、2020年1月14日には上場来高値を塗り替えました。野村総研も同じ期間に73%という驚異的なプラスを記録しており、市場の期待値の高さがうかがえます。

SNS上でもこの快進撃は大きな話題を呼んでおり、「オービックの強さは本物」「堅実なビジネスモデルの勝利」といった投資家たちの絶賛の声が溢れています。こうした圧倒的な評価の背景にあるのが、自社でサーバーを持たずにインターネット経由でシステムを利用する「クラウドサービス」の爆発的な普及です。オービックはこの分野で抜群の収益性を誇っており、システムの導入後も継続的な収入が見込める運用保守サービスが文字通りの稼ぎ頭となっています。その結果、時価総額はなんと1兆5000億円を突破しました。

この金額は、業界首位に君臨する巨大IT企業のNTTデータに次ぐ2位のポジションであり、まさに破竹の勢いと言えるでしょう。一方、共に市場を牽引する野村総研の強みは、最先端の人工知能(AI)やビッグデータ分析といった次世代のデジタル技術にあります。彼らが手掛けるシステム開発は、最先端のデジタル経済に挑戦する企業から圧倒的な支持を集めており、現在ではデジタル関連の売上高が全体の約6割を占めるまでになりました。時代のニーズを先取りした戦略が、見事に実を結んだ形です。

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明暗を分けた海外事業の壁と今後の見通し

その一方で、すべてのシステム大手が順風満帆というわけではありません。業界トップのNTTデータは2018年12月末からの株価上昇率が28%にとどまっており、セキュリティ大手のトレンドマイクロにいたっては同期間で4%下落するという苦しい展開を迎えています。一見すると対照的に見える両社ですが、実は共通したアキレス腱を抱えているのが特徴です。それは、ライバルたちが激しい火花を散らす「北米市場」における収益性の悪化にほかなりません。

海外売上高の比率を見ると、NTTデータが約4割、トレンドマイクロが約6割と非常に高く、グローバル展開の裏目が出た形となっています。日本の優れた技術やサービスが、必ずしも海外の激しい競争環境でそのまま通用するわけではないという厳しい現実が浮き彫りになりました。企業がIT投資を行うにあたり、投資した費用に対してどれだけの効果が得られるかという「費用対効果(ROI)」をシビアに見極める姿勢は、今後さらに強まっていくと予想されます。

専門家の間からも、今後はシステム各社における業績や株価の二極化が一段と加速するとの指摘が出ています。私は、今回の格差は単なる一時的な優劣ではなく、企業の「本質的な変化への対応力」が試された結果だと確信しているのです。これからの時代は、ただ規模が大きいだけのシステム会社ではなく、顧客の経営課題に寄り添って真の効率化をもたらすクラウドやAIを提供できる企業だけが、真の勝者として市場に残り続けることになるでしょう。

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