世界が注目する陸上界の若き天才が、いま大きな輝きを放っています。アメリカ・カリフォルニア州出身のマイケル・ノーマン選手は、日本人の母親を持つ22歳のスプリンターです。2019年シーズンには男子400メートルで43秒45という世界最高記録を叩き出し、一躍トップアスリートの仲間入りを果たしました。目前に迫る東京オリンピックでの金メダル獲得へ向けて、その視界は非常に良好だと言えるでしょう。
ノーマン選手にとって日本は、もう一つの故郷でもあります。2019年5月には大阪での「セイコー・ゴールデングランプリ」に出場し、11月には国際親善活動の一環で中大の陸上部と心温まる交流を行いました。彼が日本にルーツを持つことはSNSでも大きな話題を呼んでおり、「日本に縁がある選手が世界トップで戦う姿は本当に誇らしい」「東京五輪では全力で応援したい」といった熱い声援が数多く寄せられています。
彼の才能が世界に知れ渡ったのは、2016年のU20世界選手権男子200メートルで優勝を飾ったときです。さらに2018年には、400メートルで44秒52という室内世界記録を塗り替える快挙を達成しました。室内世界記録とは、風の影響を受けない屋内の周回トラックで競われるレースの最高峰の記録を指します。2019年のドーハ世界選手権では惜しくも準決勝敗退となりましたが、プロとしての経験が彼をさらに強くさせました。
母親の伸江さんは、かつて女子100メートルの中学日本記録を保持していた素晴らしい陸上選手でした。しかし、ノーマン選手が競技の道へ進むきっかけをくれたのは父親だったそうです。少年時代はバスケットボールにも熱中していましたが、自分自身の力だけで勝利を追求できるトラック種目の方が性に合っていたと本人は振り返ります。食事や文化の面で日本の影響を今でも色濃く受けており、お茶目な一面を覗かせる場面もあります。
私たちは、彼が持つ「ハイブリッドな強さ」に無限の可能性を感じずにはいられません。日本人の繊細な感覚と、アメリカのダイナミックな環境で培われた実力が融合した走りには、これまでにない美しさと力強さが宿っています。かつてウサイン・ボルト氏らの歴史的レースに胸を躍らせていた少年が、今度は自分が主役として歴史を作る側に立とうとしています。彼が世界の頂点に立つ姿を、この目で見届けるのが非常に楽しみです。
主戦場とする男子400メートルにおいて、まずは2020年6月にオレゴン州で開催される全米選手権での3位以内入賞、つまりオリンピック代表切符の獲得を目指します。「金メダルという一点だけを見据えて、わがままに進んでいく」と決意を語る彼の言葉からは、確固たる自信がみなぎっています。第二の故郷である日本の地で、彼が最高に輝く瞬間を見せてくれるに違いないと、私たちは確信しています。
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