中国経済産業局が2020年1月16日に発表した速報データによると、中国地方5県における2019年11月の鉱工業生産指数は、前月と比べて1.8%下落の98.0を記録しました。これで2か月連続のマイナスとなり、地域の経済活動にややブレーキがかかっている印象を受けます。この鉱工業生産指数とは、工場などで作られた製品の量(生産量)を過去の基準時と比べて表したもので、地域の景気を測る重要なバロメーターです。
今回の落ち込みを牽引した要因の一つが、前月比で11.6%も大幅に低下した「化学工業」です。これは稼働日数が少なかったことに加え、工場の定期修繕が重なったことが大きな理由となっています。これらは一時的な出来事ではありますが、数字としてダイレクトに現れた格好です。SNS上でも「地元産業の稼働率が下がると周囲の景気にも響きそうで心配」といった、雇用や地域経済への波及を懸念する声が少なからず見られました。
さらに気になるのは、スマートフォンや車載用部材を扱う「電子部品・デバイス工業」が3.1%低下した点でしょう。世界的な経済の減速によって、一部の企業で製造ペースを落とさざるを得なかった背景が見え隠れします。私個人としては、現代の最先端技術を支える電子部品の需要停滞は、世界経済のトレンドをそのまま映し出していると感じます。海外の情勢に左右されやすい分野だからこそ、今後の動向を注意深く見守る必要があります。
一方で、すべての産業が沈んでいるわけではありません。自動車をはじめとする「輸送機械工業」は、前月比3.6%上昇の95.2と健闘を見せています。これは国内向けにSUV(多目的スポーツ車)の生産が好調だったことが追い風となりました。苦境の中でも強みを発揮する産業があることは、地域にとって非常に心強い材料です。ネット上では「新型SUVの売れ行きが良いのは嬉しいニュース」「地元の自動車産業にはもっと頑張ってほしい」と応援する書き込みが目立ちました。
中国経済産業局は、全体の景気判断を「このところ弱含み」として現状を維持しています。化学工業の特殊要因による低下は一過性のものと捉えることもできますが、海外経済の不透明感が電子部品などの主力産業に影を落としている点は軽視できません。特定の産業に依存するのではなく、国内外の需要変化に柔軟に対応できるタフな産業構造へシフトしていくことが、今後の中国地方の経済発展において極めて重要になるのではないでしょうか。
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