未来の工事現場を変革!クボタの自動整地技術が北米で躍動する:熟練者不足を解消する小型建機の革新

建設現場の熟練者不足は、日本だけでなく北米でも深刻な問題です。そうした現状を打開するため、農機具や建機で知られるクボタが、小型建設機械(小型建機)を用いた画期的な自動整地技術を開発し、2019年内に北米市場への導入を目指しています。この技術は、作業の手間を大幅に削減し、施工精度と効率を劇的に向上させる可能性を秘めています。クボタは、この自動化技術を「施工の手間を省ける技術」として、人手不足が深刻な市場に強く売り込む方針です。

この新しい自動化技術は、主にコンパクトトラックローダー(CTL)と呼ばれる、整地作業に用いられる小型建機向けに開発されました。この技術の核となるのは、トータルステーションという基準点となる装置から発せられるレーザー光を活用した、建機の正確な位置の自動追尾です。CTL側にも受信装置を搭載し、レーザー光を反射させながら、現場の地形の3次元データと照合します。これにより、建機に搭載されたブレード(地面を掘ったりならしたりする刃)が、設計図通りの深さや平坦さに自動で上下し、完璧な整地を実現するのです。

従来の工法では、2人以上の作業者が何度も地面を測量し、掘削や整地を行う必要がありました。掘りすぎなどのミスがあれば、手直し(修正作業)が必要となり、多大な人手と時間を要していました。しかし、クボタのこの新技術では、ブレードの操作まで自動化されているため、作業者は前進レバーを操作するだけで済み、事実上、作業者ひとりで整地作業を完結できます。これにより、掘りすぎなどの作業ミスが減り、作業時間の短縮と効率の向上が期待されます。

クボタは、実は2018年にも同様の自動化技術を市場に投入しようとしましたが、当時の技術は、掘る場所や深さをモニターに表示するまでで、ブレードの実際の操作は作業者が行う必要がありました。不慣れな作業者にとっては、モニターの指示通りにオペレーションするのが難しく、市場に受け入れられなかったという経緯があります。今回の改良版は、その反省を踏まえ、ブレードの操作まで完全に自動化した点が大きな革新と言えるでしょう。現在、北米で実証実験が進められており、技術の有効性や施工精度の検証が行われています。

クボタの建機事業は、2018年12月期の売上高が約2,900億円と、同社全体の約16%を占める重要な部門です。中心は住宅建設やインフラ整備に使われる小型ショベルですが、CTL市場には2010年参入と、後発組です。しかし、米国の小型建機トップブランドであるボブキャットなど、競合製品と比較しても、キャビン(運転席)の快適性といった使い勝手が高く評価されており、北米での販売を順調に伸ばしてきました。この高い評価は、今回の自動化技術導入の土台となるでしょう。

経営企画を担当する吉川正人取締役は、「ボブキャットの有力販売店がクボタに乗り換える動きもある」と、市場での手応えを語っています。鉱山機械などの大型建機分野では、既にIT(情報技術)を活用した遠隔操作などの先端技術の導入が盛んですが、小型建機分野では、これから技術革新が本格化すると見られています。私見ですが、このクボタの「使いやすさと技術革新の両立」は、今後の建設機械市場のスタンダードになり得ると感じています。クボタが小型建機市場で独自性のある技術・サービスを提供し続けることで、ビジネス拡大に大きな弾みがつくでしょう。

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