【北海道農業の未来】ホクレン新中計発表!ドライバー不足対策に114億円投資で物流革命か?

北海道の農業を支えるホクレン農業協同組合連合会は、2019年6月18日に2019年度から2021年度までの新たな中期計画を公表いたしました。この計画の最大の焦点は、喫緊の課題となっている物流網の整備と強化です。全3年間で114億円という巨額を投じ、特に深刻な運転手不足への対応を軸とした「守り」の姿勢が際立っている印象を受けます。インターネットを介した直接販売やアジアへの輸出促進を掲げた前回の中期計画と比較しますと、足元のインフラ強化に力を入れる方針へ大きく舵を切ったと言えるでしょう。

特に甜菜(てんさい)の物流網維持には、全体の投資額のおよそ半分に相当する46億円が充てられます。甜菜は、日本では主に北海道で栽培されている「砂糖大根」とも呼ばれる作物で、砂糖の原料となるものです。この甜菜を農場から製糖工場へ効率よく運ぶため、途中に「集荷中継場」を新設する計画が進められています。これにより、輸送ルートが最適化され、運転手の負担軽減にもつながることが期待されます。さらに、製糖工場には大型トラックがスムーズに荷物を降ろせるような設備も導入される見込みです。

また、大根や人参などの野菜については、農場での発送から工場での荷下ろしまで一貫して「パレット積み」で対応できるよう、段ボールの規格を統一するという取り組みも始まります。パレット積みとは、荷物を載せる台であるパレットに積み付けたまま運搬・保管する方法で、積み替えの手間を大幅に削減し、作業効率を高める効果があります。このように、細部にわたる工夫によって、深刻化する人手不足への対策が図られている状況です。

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✅災害に強い農業へ:広域配送拠点の電源確保

物流の効率化に加え、災害に強い農業生産体制の構築にも力が注がれます。灯油や軽油といった燃料を広範囲に配送する全拠点に、非常用電源を設置するために21億円が投じられることが分かりました。これにより、万が一の自然災害が発生した場合でも、農業機械などを動かすための燃料供給が途絶えることを防ぎ、安定した農業生産を継続できる体制が整備されるでしょう。これは、大規模な自然災害が相次ぐ昨今の状況を鑑みると、極めて重要な投資だと考えられます。

ホクレンがこの中期計画を発表した背景には、好調な事業実績と課題の両面があります。同時に発表された2019年3月期の取扱高は、前年度比で1%増となる1兆5,301億円を記録し、過去最高を更新しました。これは、燃料価格や玉ねぎの価格上昇、そして生乳の生産量増加などが主な要因となっています。しかしながら、地域JAへの配当などに充てる剰余金は前年同期比で63%減の20億円にとどまっています。その背景には、砂糖価格の下落に加え、前年に発生した地震や台風による被害に対応するための災害対策費が大きく影響しているとのことでございます。

新中期計画の最終年度となる2021年度の取扱高については、主に生乳生産量の増加を見込み、1兆5,435億円を目標としております。今回の中期計画は、華やかな輸出戦略よりも、足元の物流インフラという「土台」を固めることに注力する、まさに北海道農業の持続可能性を重視した内容だと言えるでしょう。SNSでは、このホクレンの決定に対し、「農業を支えるインフラ整備は待ったなし!」「運転手不足は深刻だから、こういった対策は非常に重要だ」といった、取り組みを評価する声が多く見受けられます。日本の食料基地である北海道の農業を守り育てる、堅実で未来を見据えた戦略として、大いに期待できるのではないでしょうか。

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