昭和レトロへタイムスリップ!頭文字Dの聖地としても話題の伊香保おもちゃと人形自動車博物館の魅力に迫る

群馬県の美しい自然に囲まれた渋川市の伊香保温泉から、車を15分ほど走らせた吉岡町に、驚異的な人気を誇るスポットが存在します。それが「伊香保おもちゃと人形自動車博物館」です。こちらは私設の博物館でありながら、なんと年間40万人もの人々が足を運ぶ大人気施設となっています。世界中から集められた人形や往年の名車など、展示されているアイテムの総数は3万点を超えており、そのすべてが横田正弘館長の情熱によって集められた至高のコレクションなのです。

中世ヨーロッパの城を思わせるおしゃれな3階建ての建物のなかに一歩足を踏み入れると、まずはイギリスやドイツなどからやってきた愛らしいテディベアたちが温かく出迎えてくれます。しかし、そこからさらに奥へと進んでいくと、館内の空気は一変するでしょう。そこには、思わず胸が熱くなるような昭和のノスタルジックな世界が広がっているのです。当時のアイドルのポスターや懐かしいボードゲームが壁一面に並ぶ光景は、まるで時間旅行をしているかのような錯覚を覚えます。

SNS上でも「一歩入るだけで子供の頃に一瞬で戻れる」「展示の密度がすごすぎて何時間あっても足りない」といった熱量のある口コミが溢れており、世代を問わず多くの人の心を掴んでいることが伺えます。一般的な博物館といえば、ガラスケース越しに静かに鑑賞するスタイルが主流ですよね。しかし横田館長は、当時の町並みそのものを再現し、その風景のなかに展示物を溶け込ませるという独自の演出にこだわりました。だからこそ、私たちは当時の熱気を肌で感じることができるのです。

昭和の高度経済成長期、つまり日本が急速な経済発展を遂げて社会全体が活気に満ちあふれていた時代を象徴する、プロレスラーの力道山に関するグッズコーナーも大人気です。ここでは、当時を知る男性ファンたちが熱心に見入る姿が印象的でした。東京から友人と訪れた22歳の女子大生も、昔の家庭用テレビゲーム機を見つけて大興奮していた様子です。このように、自分が生まれる前のカルチャーであっても新鮮なエンターテインメントとして楽しめる点が、この施設の素晴らしいところでしょう。

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世界のクラシックカーや大迫力のジオラマに圧倒される空間

乗り物ファンにはたまらない自動車の展示エリアには、国内外の貴重な名車が約100台もずらりと並んでいます。さらに、屋外に設けられた約1300平方メートルもの広大なスペースには、往年の映画ポスターや映画のセットが再現されており、見どころが尽きません。加えて、2019年11月からは新たに戦車のジオラマ、すなわち情景を立体的に表現した模型の展示も開始されました。常に新しい驚きを提供し続ける姿勢こそが、リピーターを飽きさせない秘密だと言えます。

これほどの規模の博物館を個人の情熱で築き上げた横田館長は、もともと建築会社の経営者でした。仕事の傍らで大好きな自動車やレトロなおもちゃをコツコツと集め続け、40歳という人生の節目で退職を決意されたそうです。そして1994年に、この夢の博物館をオープンさせました。現在もインターネットなどを駆使して、1週間に約10個のペースで新しい展示品を増やし続けているというから驚きです。館長の「好き」を突き詰めるエネルギーには、深い感銘を受けずにはいられません。

さらに2012年からは、地元の渋川市が主な舞台となっている大人気漫画『頭文字D』の特設コーナーが設置され、大きな話題を呼んでいます。この作品はアジア圏を中心に海外でも実写映画化されるなど、国境を越えて熱狂的な支持を集めている名作です。館内には、主人公の実家である豆腐店が実物さながらのクオリティで再現されているほか、劇中に登場する伝説の名車も展示されており、ファンにとってはまさに聖地と呼べる空間が広がっています。

この展示をきっかけに、近年はアジア圏からのインバウンド、いわゆる訪日外国人観光客の姿が急増しています。最近では台湾からの観光ツアーバスが1日に何台も到着するほか、韓国からの個人旅行客も目立って増えてきました。外国人の方々は、日本のレトロなおもちゃと自国のおもちゃを見比べながら、文化の違いを楽しんでいるようです。これを受けて博物館では、台湾語の案内マップを用意したほか、今後は展示の多言語化も進めていく計画とのことで、さらなる国際化が期待されます。

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