千葉県内における自動車市場が、今まさに大きな岐路を迎えているようです。日本自動車販売協会連合会千葉県支部が発表したデータによると、軽自動車を除いた2019年の新車販売台数は、前の年と比べて0.9%減となる14万9847台に留まりました。これで2年連続の前年割れを記録したことになり、地元のディーラーからはため息が漏れています。SNS上でも「やはり増税の負担は大きい」「車を買い替える余裕がなくなってきた」といった、家計の厳しさを訴える声が数多く見られました。
振り返ってみれば、2019年の前半は決して悪い流れではありませんでした。2019年10月1日の消費税率引き上げを前に、いわゆる「駆け込み需要(増税前に買い物を済ませようとする駆け込み購入)」が活発化していたからです。実際に2019年4月から2019年9月までは、毎月の販売実績が前年の水準を上回る好調ぶりを維持していました。買い替えを検討していたユーザーが、少しでも出費を抑えようとディーラーへ足を運んだ結果でしょう。
しかし、増税後の10月を迎えると事態は一変してしまいます。購入意欲が急激に冷え込む「反動減(駆け込みの反動による需要の落ち込み)」が直撃したことに加え、秋口に千葉県を襲った記録的な台風などの自然災害が、販売現場に追い打ちをかけました。店舗の被災や顧客の生活再建が優先された結果、2019年10月以降は深刻な客足の減少に見舞われています。ネットでは「被災してそれどころではなかった」という切実な投稿も相次ぎました。
具体的な車種別のデータに目を向けると、普通乗用車が1.2%減の7万2414台、コンパクトカーなどの小型乗用車が2.3%減の5万4385台を記録しています。そんな苦境の中でも、トヨタのファミリー向けミニバン「シエンタ」が5626台を売り上げて首位を獲得し、同社のハイブリッドカー「プリウス」がそれに続く健闘を見せました。扱いやすいサイズ感や優れた燃費性能を持つ実用性の高いモデルが、今の時代に選ばれている証拠だと言えます。
直近となる2019年12月の単月実績を見てみても、前年の同じ月と比べて10.1%減の1万734台に落ち込んでおり、これで3カ月連続のマイナスです。さらに、千葉県軽自動車協会がまとめた軽自動車の2019年年間販売台数も、1.8%減の7万4931台と3年ぶりに前年を下回りました。2019年12月単体では10.7%減の5063台となっており、普通車だけでなく維持費の安い軽自動車市場までもが、同時に凍りついている現状が浮き彫りになりました。
私はこの結果について、単に税率が上がったことだけが原因ではないと考えています。相次ぐ災害による心理的な冷え込みや、若者の車離れといった構造的な課題が、増税をきっかけに表面化したのではないでしょうか。自動車は地域社会の重要な移動手段だからこそ、メーカーや販売店には、カーリースやサブスクリプション(定額制サービス)の拡充など、所有にこだわらない新しい提案を期待したいところです。
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