アメリカのトランプ大統領が発信したあるツイートが、国際社会に大きな波紋を広げています。2020年1月13日、トランプ大統領はイランの精鋭部隊トップを殺害した根拠について、緊迫した状況だったかどうかは「どうでもよい」と自身のSNSに投稿しました。今回の作戦は自衛のためのやむを得ない措置だったと説明してきたアメリカ政府ですが、大統領自らがその大前提を覆すような発言をしたことで、国内外から厳しい目が向けられています。
この騒動の背景には、イラン革命防衛隊の「コッズ部隊」を率いていたソレイマニ司令官の殺害があります。ここで言うコッズ部隊とは、イラン国外での特殊作戦や軍事工作を専門に担う組織のことです。アメリカ政府は、この司令官が米大使館への攻撃を計画しており、米国民の命に危険が及ぶ「差し迫った脅威」があったからこそ先制排除したと主張してきました。国際法の上でも、正当防衛と認められるにはこの「緊急性の高さ」が非常に重要な要素となります。
しかしトランプ大統領は、作戦の緊急性や政権内での意見一致について議会で議論されていることを明かした上で、それらは問題ではないと言い放ちました。司令官が過去に犯してきた非道な行為を考えれば、殺害のタイミングなど二の次であるという強硬な姿勢を示したのです。この発言を受けてSNS上では「一国のリーダーとしてあまりにも軽率だ」という批判が殺到する一方で、「テロの首謀者を排除したのは当然の結果だ」と支持する声もあり、議論が白熱しています。
編集部としては、いかなる理由があれ、国際的なルールを揺るがしかねない発言を大統領自身が公の場で口にすることには強い危機感を覚えます。感情的な言葉で自らの正当性をアピールするやり方は、かえってアメリカ政府の信頼性を失墜させ、中東地域の緊張を不必要に高める原因になりかねません。国家の最高権力者には、私怨ではなく、国際法に則った冷静で論理的な説明を果たす責任があるのではないでしょうか。今後の動向から目が離せません。
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