2020年1月19日に投開票が行われた大津市長選挙において、見事に初当選を果たした佐藤健司氏が、2020年1月27日に大津市役所へと初めて登庁しました。庁舎に姿を現した新市長は、集まったおよそ400人の市職員を前にした就任のあいさつ式に臨み、これからの新しい街づくりに向けた熱い訓示を述べています。
そのスピーチの席で佐藤新市長が強く打ち出したのが、「縦割り打破」というキーワードでした。行政における縦割りとは、各部署が自組織の利益や権限を優先するあまり、横の連携が取れなくなる「セクショナリズム」と呼ばれる問題です。これを克服し、スピード感を持って「市民が主役の市政」を実現してほしいと職員へ呼びかけました。
元滋賀県議会議員という経歴を持つ佐藤新市長は、今回の選挙戦において、前任の越直美市長が進めてきた政治路線からの大転換を明確に主張していました。結果として、越前市長が全面支援していた対立候補を破る形での逆転勝利を収めたため、今後の行政方針がどのように変わるのかに大きな注目が集まっています。
初登庁を済ませた佐藤新市長は、さっそく市議会の各会派への挨拶回りを実施しました。その対話の中で新市長は、「現在の市政はいきなりアクセルを踏み込めない状態にある」と現状を分析しています。そのため、目先の課題に対して性急に動くのではなく、当面はそれぞれの施策を継続すべきか、あるいは方針を大きく変えるべきかを慎重に見極める方針です。
このニュースを受けてSNS上では、「縦割りの弊害がなくなれば、もっと市民の声が届きやすくなるはず」と期待する声が上がっています。その一方で、「前市政の良い部分まで全否定して、街の発展スピードが停滞してしまわないか心配だ」という、今後の舵取りを冷静に見守る市民の意見も少なくありません。
私は、今回の「縦割り打破」という目標は、市民の利便性を高める上で非常に素晴らしい着眼点だと考えています。しかし、過去の政策を精査する期間が長引きすぎると、市政が完全に停滞してしまう恐れもあるでしょう。前体制の功罪を客観的に評価し、変えるべき点と維持すべき点を迅速に決断していくトップの覚悟に、大いに期待したいところです。
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