中古車オークション価格が13カ月ぶりに上昇!英国EU離脱と消費増税がもたらした驚きの背景とは?

普段私たちが街中で見かける中古車ですが、その取引の舞台裏である業者向けオークションがいま、非常に熱い盛り上がりを見せています。日本中古自動車販売協会連合会、通称「JU中販連」が発表したデータによると、2019年12月の平均落札価格は1台あたり27万5000円を記録しました。これは前年の同じ月と比べて0.3%のプラスとなり、なんと13カ月ぶりに前年の水準を上回る結果となっています。長く続いていた価格の停滞感を打ち破る、嬉しいニュースが飛び込んできました。

ネット上やSNSでも「中古車の価値が上がっているのは意外」「海外での日本車の人気はやっぱり根強いんだね」といった驚きや納得の声が多数寄せられています。実は今回の価格上昇の背景には、世界情勢を揺るがす大きな2つのドラマが隠されているのです。専門的な市場の動きを紐解いていくと、私たちの生活にも関わる意外な連鎖が見えてきます。世界規模のトレンドが、日本のオークション会場の熱気にそのまま直結していると言えるでしょう。

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英国のEU離脱が追い風に?右ハンドル国の思惑

まず注目すべき理由は、2020年1月31日に予定されているイギリスの欧州連合、いわゆる「EU」からの離脱問題です。ニュースで耳にする機会も多いこの政情の変化が、日本の自動車市場に大きな影響を与えています。中古車輸出大手の担当者によると、同じ右ハンドルの文化を持つアイルランドやキプロスといった国々で、日本車の需要が急激に高まっているのです。これまでは陸続きのイギリスから車を仕入れていた国々が、今後の関税発生を警戒し始めています。

「関税」とは、国と国の間で商品を動かす際に課される税金のことで、これがかかると車の購入コストが跳ね上がってしまいます。そのため、イギリスからの輸入が難しくなる前に、同じ仕様の車を安く手に入れられる日本から、急ピッチで買い付けを進める動きが活発化しました。アジア圏への輸出が伸び悩む一方で、欧州の右ハンドル国による「駆け込み需要」が、日本の相場を力強く押し上げる格好となったのは非常に興味深い現象です。

国内の消費増税がもたらした高級中古車の流通

もう一つの決定打となったのが、国内で実施された消費税の増税です。大手オークション運営会社のデータを見ると、2019年12月の成約単価は前年比5.5%増の69万6000円と、こちらも大幅なプラスを記録しています。この要因として、会場に出品された車全体のうち、外車などの輸入車が占める割合が10%を超えたことが挙げられます。前年と比べて割合が1ポイントも増加しており、これが全体の平均価格を引き上げる原動力となりました。

軽自動車などに比べて、輸入車はもともとの取引単価が格段に高いのが特徴です。2019年10月の消費増税が行われる前に、新車へ買い替えたオーナーたちが手放したこだわりの愛車が、年末になって中古車市場へと一本格的に流れ込んできたと考えられます。世界的な政治の転換期と、国内の税制改正という2つのタイミングが見事に重なり合った結果、今の中古車市場はかつてない活況を呈していると言えます。

世界情勢や国内の制度変更が、巡り巡って中古車の価値を高めている現状は、市場の連動性を生々しく物語っています。個人的には、日本で大切に乗られてきた高品質な車が、海外の目の肥えたユーザーに評価されるのは誇らしいことだと感じます。今後もこの上昇気流が維持されるのか、世界各国の関税の行方や流通の推移から目が離せません。愛車の売却を検討している方にとっても、今はまさに絶好のチャンスが訪れているのではないでしょうか。

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