2020年度からスタートする「大学入学共通テスト」を巡り、大きな方針転換が発表されました。文部科学省と大学入試センターは2020年1月29日、導入が見送られた記述式問題に関する具体的な修正案を公表したのです。受験生の間では安堵の声が広がる一方で、直前の変更に対する戸惑いも広がっています。SNS上でも「ひとまず安心した」「これまでの対策はどうなるのか」といったリアルな反響が続々と寄せられており、受験界全体に激震が走っている状況と言えるでしょう。
今回の修正で最も大きな影響を受けるのが「国語」の試験内容です。当初は最大80文字から120文字程度の記述を求める小問3問を含んだ大問が1問追加される予定でした。しかし、この記述式の大問がまるごと削除されることになり、従来通りの4つの大問で構成されるマークシート方式へと戻ります。これに伴い、100分と設定されていた試験時間も、従来の大学入試センター試験と同じ80分へと短縮されることが決定しました。
一方で「数学Ⅰ」および「数学Ⅰ・A」は、記述式として予定されていた計3問の小問をマークシート方式へ変更する形をとります。国語とは異なり、試験時間や全体のボリュームは変更されず、従来の予定通り70分が維持されることになりました。文部科学省は、受験生が2018年に実施された試行調査(プレテスト)を基に準備してきた背景を考慮し、数学では可能な限り試行調査に近い出題形式をキープしたと説明しています。
教育の専門家からは、数学の試験時間が70分で維持された点について、問題文の読み込みに時間がかかる近年の傾向を考慮すると妥当な判断であるとの評価が出ています。また、採点期間の確保のために懸念されていた各大学への成績提供時期の遅れも解消されました。記述式問題がなくなったことで採点効率が上がり、従来のセンター試験と同等のスピーディーさで成績が各大学へ送られる見通しとなっています。
そもそも記述式問題の導入は、受験生の思考力や表現力をより深く測ることを目的としていました。しかし、約50万人もの受験生が受ける大規模な試験において、わずか20日程度で公平に採点を行うことには大きな壁が立ち塞がったのです。「採点ミスを完全に防ぐのは困難」という理由から、2019年12月に導入の見送りが決断されたという経緯があります。現在は、今後の大学入試全体での記述式充実に向けて、新たな検討会議での議論が始まっています。
私個人の意見として、今回の迅速な出題方法の修正は、受験生の混乱を最小限に抑えるための賢明な判断であったと支持します。しかし、単にマークシート方式に戻るからといって、従来のセンター試験と同じ対策だけで安心するのは禁物です。共通テストの本質は、日常生活の課題解決を題材とした、より高度な思考力を問う点にあります。記述がなくなっても問題の質は進化するため、受験生は読解力と思考力を磨く本質的な勉強を続けるべきでしょう。
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