東邦ガスの2019年4〜12月期決算を発表!暖冬による都市ガス販売量減少をカバーした増収増益の舞台裏に迫る

東邦ガスは2020年1月30日、2019年4月から2019年12月までの期間における都市ガスの販売実績を発表しました。総販売量は27億2700万立方メートルとなり、前年の同じ時期と比べて0.4%の微減を記録しています。この背景には記録的な暖冬の影響があり、一般家庭での暖房需要などが大きく落ち込んだことが主な要因と言えるでしょう。

さらに、工場などの稼働率が低下した煽りを受け、ビジネスシーンで使われる業務用ガスも前年同期の数値を下回る結果となりました。SNS上では「確かにこの冬は暖かくて床暖房をあまり使わなかった」「製造業の景気後退がこんなところにも表れている」といった、リアルな生活実感や経済への懸念を示す声が数多く上がっています。

一方で、同日に開示された連結決算に目を向けると、売上高は前年同期比7%増の339億円、経常利益はなんと3.4倍となる212億円という驚異的な数字を叩き出しました。ここで注目すべきは「経常利益」という言葉ですが、これは企業が通常の経営活動で得た本業の利益に、財務活動などの副次的な損益を加えた、会社の実力を総合的に表す指標のことです。

ガス販売量が落ち込んだにもかかわらず、これほどの好決算を達成できた理由は、燃料調達価格の変動を機敏に販売価格へと転嫁できた点にあります。原料費調整制度などが上手く機能し、コスト上昇分をカバーできたことが今回の劇的な利益押し上げにつながった模様です。実質的な経営の舵取りが見事に功を奏した形と言えます。

今回の発表を受けてインターネット上では、「ガスが売れていないのに大増益になる仕組みが面白い」「インフラ企業の底堅さを感じる」といった驚きと感心のツイートが飛び交いました。逆風の環境下でも利益を確保するビジネスモデルの強靭さに、多くのユーザーが注目しているようです。

筆者の視点として、気候変動のリスクが叫ばれる現代において、暖冬という不可抗力による需要減少は今後も避けて通れない課題だと考えます。今回の増益は価格転嫁のタイミングによる一時的な要素も含んでいるため、今後はガス一本に頼らないエネルギー転換や、新たな付加価値サービスの創出といった抜本的な構造改革が、持続的な成長の鍵を握るのではないでしょうか。

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