日本電産が通期業績予想を下方修正!株価一時4%急落の背景とEVモーターが握る未来の成長戦略

日本の製造業を牽引する巨大企業、日本電産の株価が大きく揺れています。2020年1月24日の東京株式市場において、同社の株価は一時、前日と比べて635円も安い1万4940円まで急落する場面がありました。前日に発表された2019年10月から12月期の連結決算自体は、5四半期ぶりの営業増益を記録して底堅さを見せたものの、同時に発表された通期業績予想の下方修正が投資家の失望を誘う形となったようです。

今回の通期業績の下方修正は、今期に入ってから実に2度目となります。売上高は前年比5%増の1兆5500億円、本業の儲けを示す営業利益は8%増の1400億円となる見通しですが、これは従来の見込みからそれぞれ1000億円、100億円も引き下げられた数字です。この発表に対してSNS上では、「さすがの日本電産でも厳しいのか」「永守マジックによるV字回復を信じて待ちたい」といった、驚きと期待が入り混じった声が多数寄せられています。

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成長の痛みを伴うEVモーター投資と立ちはだかる中国経済の壁

業績が下振れした主な原因について、会社側は電気自動車(EV)用駆動モーターの受注急増に伴う先行費用の増加であると説明しています。カリスマ経営者として知られる永守重信会長兼最高経営責任者は「業績はだいたい大底を打った」と強気な姿勢を崩していません。しかし、市場の視線は依然として慎重です。なぜなら、主要市場である中国経済の減速によって現地の工場などの設備投資が冷え込んでおり、産業機械向けモーターの販売が回復していないからです。

さらに足元では、中国を中心に拡大する新型肺炎が世界経済やサプライチェーンに与える悪影響への懸念も、投資家心理に冷や水を浴びせています。株価の割安感を測る指標であるPER(株価収益率)は52倍台に達しており、現在の業績水準から見ると株価にはやや割高感が漂っているのが現状です。短期的な向かい風は非常に強いと言わざるを得ず、ここからの株価の本格的な反転には、先行投資しているEVモーターの黒字化ラインが見えてくる必要があります。

編集部の一言:目先の荒波を越えた先にある「大化け」の可能性

今回の株価下落は、次世代の主役に躍り出る「EV向けモーター」という巨大な果実を手にするために必要な、生みの苦しみであると私は捉えています。確かに中国市場の減速や新型肺炎といった外部環境のリスクは無視できませんし、短期的な業績の足踏みは避けられないでしょう。しかし、世界的なEVシフトの流れはもはや止めることのできない不可逆的な潮流であり、ここで他社に先駆けて巨額の投資を実行できる日本電産の決断力は、中長期的な強みになります。

目先の決算数値だけに一喜一憂するのではなく、仕込んだ種がいつ芽吹くのかという視点で同社を見守るべきではないでしょうか。永守氏が語る通り、ここが本当の「大底」であるならば、現在は将来の爆発的な成長に向けた絶好の仕込み時であるとも解釈できます。最先端技術への先行投資が実を結び、世界のEV市場を牛耳る圧倒的なシェアを獲得したとき、現在の株価の揺らぎは単なる通過点に過ぎなかったと証明されるはずです。

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