【ブラジル資源開発】三井海洋開発が2500億円超の巨大FPSOを受注!深海油田の未来を拓く海洋プラントの技術力

日本の海洋資源開発を牽引する三井海洋開発(MODEC)が、2019年6月20日、ブラジルの国営石油会社であるペトロブラスから、極めて大規模な洋上石油・天然ガス生産設備を受注しました。この契約は、設備の建造から20年以上にわたる運転・保守管理までを一括して請け負うもので、その総額はなんと2500億円前後に達する見込みです。世界的に拡大する海洋での資源開発ニーズを確実に捉える、同社の高い技術力と実績が評価された結果と言えるでしょう。

今回受注した設備は「FPSO(浮体式生産・貯蔵・積出設備)」と呼ばれるもので、これは海底から汲み上げた原油や天然ガスを洋上で処理し、一時的に貯蔵してからタンカーなどに積み出す役割を担う、洋上プラントのいわば「心臓部」にあたる施設です。専門的な言葉に聞こえるかもしれませんが、海の上に浮かぶ巨大な“石油の精製・備蓄基地”をイメージしていただければ分かりやすいかと思います。この最新のFPSOは、1日あたり15万バレルの原油生産能力と、約140万バレルの原油貯蔵能力を持つ、まさに規格外の巨大プロジェクトなのです。

この巨大プロジェクトの舞台となるのは、ブラジルのリオデジャネイロ沖合約180キロメートルに位置する「ブジオス鉱区」の開発計画です。この鉱区は「プレソルト層」と呼ばれる、海底下約5000メートルにもおよぶ岩塩層のさらに下に存在する、世界有数の深海油田として知られています。このような非常に過酷で技術的な難易度の高い環境から、石油やガスを掘り出すために、同社のFPSOが不可欠な役割を担うことになります。SNS上では「日本の企業が世界のエネルギー資源開発の最前線にいるのは誇らしい」「ブラジルの深海油田を支える技術力はすごい」といった、期待と称賛の声が多く見られました。

FPSOは海外の造船会社に委託して中古のタンカーを改造する形で建造が進められ、2022年の稼働開始を目指しています。完成後は、三井海洋開発が設立する特別目的会社を通じてペトロブラスへリースされ、その後21年間もの長期間にわたり、運転・保守管理業務も一括で提供していく予定です。この長期契約は、同社の設備が長期的な安定稼働と高い安全性を実現できるという、ペトロブラス側からの強い信頼の証とも言えるのではないでしょうか。

三井海洋開発は、このブラジル市場に特に注力しており、今回の受注は洋上石油・ガス開発プラントの設計・建造において15基目となります。現在、ブラジル国内で生産される原油量のうち、実に約3割が、同社が運営する9基のFPSOとFSO(浮体式海洋石油・ガス貯蔵積出設備)を通じて産出されているという驚くべき実績があるのです。この高いシェアは、まさに同社がブラジルの資源開発のキープレイヤーであることを示しています。FSOもFPSOと同様に洋上で資源を貯蔵・積み出しするための設備ですが、生産機能は持たない点で区別されています。

海洋での石油・天然ガスの生産量は、今後も着実に増加していくと見られています。三井海洋開発は、今回の大型受注を積み重ねることで、洋上プラント業界において、オランダのSBMオフショアと並ぶ世界の「2強」としての地位を揺るぎないものにしたいと考えているようです。エネルギーの安定供給は世界の経済活動の基盤であり、同社がこのような高度な海洋技術で貢献し続けることは、日本にとっても極めて重要な意味を持っています。世界の深海油田開発をリードする、三井海洋開発の今後のさらなる飛躍に、大いに注目していきましょう。

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