ノーベル賞受賞者・吉野彰氏が語る!「35歳の自分への投資」が未来を切り拓く理由

2020年1月31日、福岡市西区にある九州大学伊都キャンパスに、次代を担う学生や熱心な市民ら約1300人が詰めかけました。その注目を集めたのは、リチウムイオン電池の開発という偉業でノーベル化学賞を受賞された、旭化成名誉フェローの吉野彰氏です。本日の講演テーマは「リチウムイオン電池と環境問題」。世界を変えた科学者の言葉を一言も聞き漏らすまいと、会場は熱気に包まれていました。

吉野氏は講演の中で、これから社会へ羽ばたく学生たちに向け、自身の体験に基づいた非常に興味深いメッセージを送っています。「未来の自分に投資をすべきだ。35歳の自分には何が必要なのか、今から具体的に想像してみてほしい」という言葉です。SNS上でも、「35歳という年齢を明確に意識したことはなかったが、非常に刺さる言葉だ」「今すぐ自分に必要なスキルを棚卸ししたくなった」と、多くの共感を呼んでいるようです。

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技術革新が描く、理想の未来社会

吉野氏は、環境保全と経済活動、そして私たちの生活の利便性が絶妙なバランスで両立する社会が、そう遠くない未来に実現すると語ります。その鍵を握るのが、人工知能(AI)に代表される技術革新です。AIとは、コンピュータに人間の知能に近い処理を行わせる技術のこと。この技術が進化することで、私たちの社会はより最適化され、これまでトレードオフの関係にあった環境と経済の課題が解決へと向かうはずだと強調されました。

私自身、吉野氏のこの見解には強く同意します。科学技術は単に生活を便利にするだけでなく、地球環境との共生を可能にする唯一の手段だからです。吉野氏の言葉からは、技術を愛し、その先にある明るい未来を信じて止まない、温かな人柄が垣間見えます。未来は決して「訪れるもの」ではなく、私たちが今、どれだけ先のビジョンを描き、努力を積み重ねたかによって「創り出すもの」なのだと改めて感じさせられました。

挑戦の時期を見極め、自分を磨く

質疑応答の中で明かされた、吉野氏自身の貴重なエピソードが多くの聴衆を惹きつけました。実は、吉野氏がリチウムイオン電池の研究をスタートさせたのは、33歳の時だったのです。「35歳前後は、人生で何か大きな勝負を仕掛けてやろうと思える唯一の機会です」と、氏は微笑みながら語ります。35歳の自分を主語にして何をすべきか考えれば、自ずと進むべき道が見えてくるのではないか。そんな力強いアドバイスは、迷える若者たちの背中を優しく押すエールと言えるでしょう。

今の自分に足りないものは何か、5年後、10年後の自分はどうありたいのか。その問いに向き合い続けることが、自分自身への最大の投資となるのです。吉野氏が33歳から始めた挑戦が、やがてノーベル賞という形で世界を照らすことになったように、皆さんの小さな挑戦が未来を切り拓く可能性を秘めています。この講演は、私たち一人ひとりが、自分の人生の経営者として一歩を踏み出すための、最高の教科書になったのではないでしょうか。

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