2020年1月31日、静岡労働局から興味深いデータが発表されました。2019年12月の静岡県内における有効求人倍率が1.47倍となり、実に5カ月ぶりに前月を上回る結果となったのです。有効求人倍率とは、仕事を探している人1人に対して、企業から何件の求人があるかを示す指標で、この数字が大きいほど仕事が見つけやすい「売り手市場」であることを意味します。
今回の数値が改善した背景には、有効求人数の微増が関係しています。しかし、全国平均の1.57倍と比較すると、まだ開きがあることは否めません。SNS上でも「求人が増えたのは嬉しいけれど、実際の実感はまだ薄い」「特定の業種ばかりが伸びているのでは?」といった慎重な声も上がっており、数字の裏側にある現実を冷静に見極めようとする県民の視線が感じられます。
製造業に広がる陰りと、雇用市場の格差
データをつぶさに見ていくと、懸念すべき点も浮き彫りになります。新規求人数は2019年12月時点で13カ月連続のマイナスを記録しました。特に静岡の経済を支える製造業において、前年同月比14.5%減という数字は無視できません。金属製品や輸送用機械といった分野での落ち込みが目立ち、宿泊業や情報通信業でも減少傾向が続いています。
加えて、企業規模による「格差」も顕著です。1000人以上の大企業では2.5倍という高い倍率を維持している一方で、県内経済の屋台骨である999人以下の中小企業では求人が減少傾向にあります。雇用市場全体を底上げするためには、これら中小企業の活力が不可欠でしょう。今後の景気動向と雇用環境の変化には、引き続き注視が必要だと言えそうです。
コメント