2020年2月4日、日本銀行の中国地方4支店が発表した1月の金融経済月報により、地域の経済情勢が明らかとなりました。結論から申し上げますと、全支店が前月までの景況判断を据え置いており、大きな変動は見られません。しかしながら、世界を震撼させている新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が、今後の経済に影を落とすのではないかと懸念されています。
景況判断とは、企業や消費者が現在の経済状況をどのように感じているかを示す指標のことです。今回は据え置きとなりましたが、決して楽観視できる状況ではありません。特に観光業や中国経済の動向については、注視が必要な段階に差し掛かっています。SNS上でも「地元経済への波及が心配」「旅行業界が受けるダメージは計り知れないのでは」といった不安の声が多く聞かれました。
観光と生産、各県から届く現状の声
地域ごとに見ると、異なる状況が浮かび上がります。日銀松江支店の花尻哲郎支店長によれば、2020年1月に就航したばかりの米子―上海便において、中国人観光客が大幅に減少する事態となっているようです。団体ツアーのキャンセルが相次ぎ、当初期待していた宿泊客数の確保が困難な状況にあります。ただ、現時点では観光客数全体が激減しているわけではないとの指摘もありました。
一方で、下関支店の竜田博之支店長は、冷静な分析を述べています。山口県内の年間宿泊者数における中国人の比率は限定的であり、現時点では目立った影響は確認されていないとのことです。また、中国にある現地工場の生産減少についても、県内企業への直接的な悪影響はまだ報告されていないようです。地域によって影響の出方に濃淡があることが分かりますね。
懸念される中国経済の影響と今後の展望
岡山支店や広島支店からは、より警戒を強める声が上がっています。広島支店の浜田秀夫支店長は、自動車関連の生産や輸出への影響を非常に気にしています。中国経済が停滞すれば、サプライチェーン(供給の連鎖)を通じて、日本の製造業に大きな打撃を与えるリスクがあるからです。この先、このウイルス禍がどのような形で地域経済に波及していくのか、私たちは冷静に状況を追っていく必要があるでしょう。
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