日本電産が描く10兆円への野望―日産・関潤氏を新社長に招いた永守会長の真意とは

2020年2月4日、日本電産は大きな転換点を迎えました。日産自動車の元副最高執行責任者(COO)である関潤氏を、4月1日付で新たな社長兼COOとして迎えることを発表したのです。経営のトップ交代は、企業の未来を大きく左右する一大ニュースとして、ビジネス界に激震を走らせました。

今回の人事で注目すべき点は、永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)の極めて明確な「ものづくり重視」の姿勢です。永守氏は記者会見の場で、これまでの体制を率いてきた吉本浩之社長が副社長へ退く理由について、「文系出身で製造現場の経験が不足していた」と率直に語りました。世界的な競争を勝ち抜くには、技術のプロフェッショナルが不可欠であるという強い信念が感じられます。

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経営スピードを取り戻す「トップの決断」

永守氏が社長交代を決意したのは、米中貿易摩擦の影響などで業績が停滞し始めた2019年夏頃のことです。かつては集団指導体制を目指して権限を移譲していましたが、永守氏は「迅速な経営判断ができなくなるのは、創業以来最大の間違いだった」と反省を口にしました。今回の人事は、再び強力なリーダーシップで経営を加速させるという、永守氏の危機感の表れと言えるでしょう。

このニュースに対し、SNSでは「やはり最後は現場の叩き上げが必要だ」「永守会長の決断スピードは相変わらず凄まじい」といった賞賛の声や、「日産を去ってすぐの転身には驚いた」という驚きの反応が溢れました。一人の経営者として自らのキャリアを選択した関氏の姿勢に、共感や注目が集まっています。

売上高10兆円を目指す成長戦略の要

日本電産が掲げる「2030年度に連結売上高10兆円」という巨大な目標において、車載事業は売上の約4割を占める最重要セクターです。特に電気自動車(EV)用駆動モーターは、今後の主力商品となります。生産畑で経験を積み、海外での知見も深い関氏に、永守氏は未来の成長を託したのです。

関氏は会見で、「成長こそが企業の持続可能性を担保する」と力強く語り、10兆円という高い山を共に目指す決意を明らかにしました。技術者としてのキャリアと、グローバルな経営視点を兼ね備えた関氏の手腕によって、同社がどのような飛躍を見せるのか。私たち編集者としても、日本のものづくりが世界を圧倒する未来を大いに期待しています。

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