体操ニッポンの「絶対王者」として君臨してきた内村航平選手(リンガーハット)が、2019年6月26日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで練習を公開なさいました。10月にドイツ・シュツットガルトで開催される世界選手権の代表入りを惜しくも逃した内村選手ですが、その表情には揺るぎない覚悟がにじみ出ています。現在、痛みを抱えている両肩の状態については「徐々に良くなっていますが、痛みなくできることはありません。痛みがあってもそれに耐えられる体にしたい」と語り、満身創痍の中でも前進する強い意志を示していらっしゃいます。体操競技は、そのダイナミックな動きから選手への負荷が非常に大きく、特に肩や腰などの関節に慢性的な痛みを抱えるケースが少なくありません。内村選手の発言は、この難局を乗り越えるための覚悟の表れと言えるでしょう。
世界選手権代表選考を兼ねた2019年4月の全日本選手権では、両肩の痛みの影響もあってまさかの予選落ちという結果に終わりました。大会後にはおよそ一週間ほど休養を取ったとのことですが、「練習を積むことができていなかったので、あの結果は当然のことだ」と、すでに気持ちは次へ切り替わっている様子が伺えます。全日本選手権での予選落ちは、長年体操界の頂点に立ち続けてきた内村選手にとって、近年類を見ない厳しい結果でした。しかし、この結果を冷静に受け止め、復活への糧としようとする姿勢は、さすがとしか言いようがありません。このニュースはSNSでも大きな反響を呼び、ファンからは「内村選手の復帰を心から願っています!」「痛みがある中でも諦めない姿勢に感動した」「まずは体を大切に、応援しています!」といった、キングの復活を期待し、エールを送るコメントが数多く寄せられています。
その後、徐々に練習強度を上げ、8月に開催される全日本シニア選手権に向けて調整を進める方針を明らかにされました。この全日本シニア選手権は、ベテラン選手が出場する大会であり、内村選手にとっては復活の足がかりとなる重要な舞台となるでしょう。以前、来年(2020年)の東京オリンピック出場について「夢物語」と表現していた内村選手ですが、この日の練習公開ではその表現を一転。「今はもう夢物語じゃなく、夢です。それは絶対にかなえられるし、自信もあります」と力強く宣言なさいました。この言葉の重みは計り知れません。体操競技におけるオリンピック出場は、各国・地域ごとに設けられた厳しい選考基準をクリアする必要があり、その道のりは決して容易ではありません。しかし、体操界で数々の偉業を達成してきた内村選手が持つ、その絶対的な自信こそが、彼を再び頂点へと導く原動力になるに違いありません。
私見を述べさせていただくと、長年のキャリアの中で積み重ねてきた肉体的、精神的な疲労は想像を絶するものがあるでしょう。特に両肩の痛みという技術的に致命傷になりかねない状況で、「痛みがあっても耐えられる体」を目指すという内村選手の言葉には、体操への飽くなき情熱と、東京オリンピックへの強い執念を感じずにはいられません。体操競技における「キング・コヘイ」の存在は、日本国内にとどまらず、世界の体操ファンにとって特別なものです。内村選手がこの試練を乗り越え、再び世界の大舞台で躍動する姿を見せてくれることを、私たち編集部一同、そして多くのファンが心待ちにしていることでしょう。東京オリンピックという最高の舞台で、彼がどのような演技を見せてくれるのか、今後の調整と活躍から目が離せません。
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