神奈川県2020年度予算案を発表!大型台風の教訓を活かした風水害対策と東京五輪へ1兆9035億円を投入

神奈川県は2020年2月7日、未来への命と希望をつなぐ2020年度予算案を発表しました。一般会計の総額は1兆9035億円にのぼり、黒岩祐治知事は「SDGs(持続可能な開発目標)最先進県として、新たなステージに挑戦する決意を込めた」と力強く語っています。

今回の予算編成で最も注目されているのが、地球規模の環境危機に対して自治体が危機感を示して行動を促す「かながわ気候非常事態宣言」の公表です。ネット上でも「具体的な豪雨対策に予算が回るのは安心する」「気候変動への危機感を県が先頭に立って示してくれた」といった、前向きな反響が数多く寄せられています。

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いのちを守る風水害対策!「適応策」と「緩和策」で挑む街づくり

神奈川県は2019年に発生した大型台風による甚大な被害を重く受け止め、今回の予算の目玉として徹底的な風水害対策を打ち出しました。宣言の中では、温暖化などの影響に対して被害を最小限に抑える「適応策」と、温室効果ガスの排出そのものを減らす「緩和策」の両面から、県民が一丸となって取り組む姿勢を明確にしています。

具体的なハード面の対策として、氾濫の恐れがある河川への堤防整備や、水の流れを阻害する堆積土砂の撤去を急ピッチで進める方針です。さらにソフト面では、学校やセミナーで活用できる気候変動をテーマにした新しい学習教材の制作が盛り込まれ、次世代への防災教育にも力を注いでいきます。

東京五輪を彩る!未来のアスリート発掘とセーリング体験

いよいよ開催が間近に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けた機運醸成の事業も目白押しです。子どもたちに本物の感動を味わってもらうため、観戦チケット代の一部を県が負担する取り組みが実施されます。さらに、街全体を大会カラーやロゴで華やかに装飾する「シティドレッシング」を行い、開催地としての祝祭感を演出していく予定です。

また、セーリング競技の会場となる藤沢市の江の島では一般向けの体験会が開催されるほか、9歳から12歳の子どもを対象に、運動能力テストを通じて未来のスター選手を早期に発掘するユニークな事業もスタートします。世界的なスポーツの祭典をきっかけに、地域のスポーツ文化がより一層盛り上がることでしょう。

厳しい財政状況を乗り越え、持続可能な神奈川の実現へ

一方で、県の財政状況は決して楽観できるものではありません。消費増税の影響などで県税収入全体は2%増える見込みですが、米中貿易摩擦による企業収益の悪化が響き、法人税収入は10%減の2852億円と大きく落ち込む見通しです。2019年9月の予算編成方針の段階では、実に700億円もの財源不足が露呈していました。

このピンチを切り抜けるため、県は2年ぶりとなる減収補塡債(税収の落ち込みを穴埋めするために発行する公債)の発行や、貯金にあたる財政調整基金の取り崩し、さらに事業の徹底的な見直しを行うことで何とか収支のバランスを合わせました。感染拡大が懸念される新型コロナウイルス対策への予算は今回の案には含まれていませんが、今後の動向を注視しながら補正予算での対応を柔軟に検討していく構えです。

編集部の一言:今こそ「オール神奈川」の底力を見せる時

気候変動による災害は、もはや「いつ起きてもおかしくない」現実の脅威となっています。欧米の主要都市や国内の先進自治体が次々と打ち出している気候非常事態宣言に神奈川県が追随したことは、県民の安全を預かる行政として極めて賢明な判断と言えるでしょう。

ただ予算をつけるだけでなく、私たち一人ひとりが防災意識を高め、地球環境のためにできることを実践していくことが求められています。東京五輪という華やかなお祭りを成功させつつ、災害に強い安全な街を作っていくという、まさに神奈川県の底力が試される1年になりそうです。

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