2020年2月4日現在、東京都は東京五輪・パラリンピック開催後を見据えた観光戦略の要として、ある取り組みに熱い視線を注いでいます。それが「MICE(マイス)」の誘致強化です。MICEとは、多くの集客が見込める国際会議や展示会、ビジネスイベントの総称で、観光産業の新しい柱として期待されています。
なぜ今、東京がMICEに力を入れるのでしょうか。その背景には、五輪後のインバウンド需要の停滞を防ぎたいという強い危機感があります。SNS上でも「五輪が終わったら東京の魅力はどうなるのか?」といった不安の声が見られますが、都はビジネス目的の旅行客を呼び込むことで、その懸念を払拭しようと躍起になっているのです。
なぜMICEが「観光の未来」を変えるのか
MICEの最大の強みは、その経済効果の高さにあります。観光庁のデータによれば、MICEで訪日した外国人の1人あたりの消費額は平均約33万7千円に達します。これは一般的な訪日旅行者の消費額と比較して2倍以上という圧倒的な数字です。
さらに、仕事の合間に観光を楽しむ「ブレジャー(ビジネスとレジャーの造語)」というスタイルが世界的に普及していることも追い風です。東京は2018年時点で世界5位のMICE開催数を誇りますが、都は2030年までに世界3位を目指すという野心的な目標を掲げています。
誘致の勝敗を分けるのは「SDGs」への本気度
しかし、世界との競争は容易ではありません。そこで都が重要視しているのが、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」への対応です。2019年11月、若者のリーダーが集まる国際会議「ワン・ヤング・ワールドサミット」の2021年開催地が東京に決定しました。
決め手となったのは、東京が五輪に向けて進めてきた「プラスチック削減」や「廃電子機器からのメダル製作」といった環境配慮への姿勢です。世界規模の会議を誘致するには、もはや単なる利便性だけでなく、都市としての倫理観や持続可能性が厳しく問われる時代になったと言えるでしょう。
都はイベント現場でも、2019年10月に開催されたイベントで竹やサトウキビ由来の器を使用するなど、具体的なアクションを加速させています。英語対応やコスト高という課題は残りますが、SDGsという世界共通の旗印を掲げることで、東京は次なるステージへ進化しようとしているのです。私も、このようなサステナブルな都市作りこそが、真の意味で世界から選ばれる東京のブランド価値になると強く確信しています。
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