日本の自動車市場がいま、大きな正念場を迎えています。2020年1月度の国内新車販売台数は、前年の同じ月と比べて11.7%減の36万103台にとどまりました。これは2019年10月に実施された消費税率引き上げから、なんと4カ月連続のマイナスという厳しい結果です。過去の増税時と比べても回復の遅れが目立っており、業界内には緊張感が漂っています。
SNS上でもこのニュースは大きな話題を集めており、「やはり増税の影響は長引いている」「いまは買い控えの時期なのかもしれない」といった、冷え込む消費心理を不安視する声が数多く上がっています。前回の増税時にはわずか3カ月でプラスに転じていたため、今回のように登録車と軽自動車がともに低迷を続ける異例の事態に対して、多くのユーザーが市場の先行きを注視している状況です。
ここで登場する「登録車」とは、排気量が660ccを超える一般的な普通自動車や小型自動車を指す専門用語です。対する「軽自動車」は、排気量660cc以下の日本独自の規格に合わせた車のことです。この2つの大きな柱が揃って落ち込んでいる原因として、魅力的な新型車の投入が少なかったことが挙げられます。これによって国内市場全体の盛り上がりが欠けてしまっていたのです。
メーカー別の実績を見てみると、最大手のトヨタ自動車が4.3%減、高級車ブランドのレクサスが18.1%減となるなど、多くのブランドが前年割れを記録しました。その中でスバルだけが39.9%増と驚異的なプラスを叩き出していますが、これは2019年1月に群馬製作所が操業停止していたことによる反動が理由です。この一時的な特殊要因を除けば、市場全体が苦戦していることに変わりはありません。
反撃の狼煙を上げる2大コンパクトカー!ヤリスとフィットが市場を救うか
しかし、ここから劇的な巻き返しが期待されています。自動車業界にとって最大の書き入れ時である年度末商戦に向けて、ついに強力な主役たちが動き出すからです。トヨタ自動車は看板車種であるヴィッツを刷新した新型「ヤリス」を投入し、ホンダも部品不具合による延期を乗り越えて満を持した新型「フィット」を、それぞれ2020年2月に発売することを予定しています。
日本自動車販売協会連合会の担当者も、現在の低迷はこれら2つの超人気車種の登場を待つユーザーによる「買い控え」が原因であると分析しています。ネット上では「ヤリスとフィットのどちらを買うか迷う」「実車を見てから決めたい」といった熱いコメントが飛び交っており、販売現場での受注ペースは確実に上向き始めています。これらが市場を大きく底上げするのは間違いないでしょう。
ただ、手放しでは喜べない懸念材料も浮上しています。世界中で感染が拡大している新型肺炎の動向です。この影響により、完成車メーカーの部品調達や生産活動が停滞するリスクが指摘されているほか、消費者の購買意欲そのものが冷え込んでしまう恐れもあります。今後の新車市場は、新型車の爆発的なパワーと世界情勢の不安要素が交錯する、まさに波乱含みの展開となりそうです。
自動車は日本経済を牽引する重要な基幹産業ですから、今回のヤリスとフィットの登場をきっかけに、市場が再び活気を取り戻すことを切に願うばかりです。増税や肺炎といった逆風に負けず、魅力的なクルマたちがショールームを彩り、人々の移動の喜びを支えてくれる未来を期待しましょう。ここからのメーカー各社の粘り強い営業戦略と、市場の劇的なV字回復に大注目です。
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