音響ARが変える未来の観光!NECらが新団体設立で仕掛ける「しゃべる現実」とは?

現実の景色にデジタル情報を重ね合わせるAR(拡張現実)の世界が、ついに「音」の領域で大きな進化を遂げようとしています。日本電気(NEC)をはじめとする気鋭の6社・団体は、最先端の音響技術とARを融合させたビジネスを推進する新団体を立ち上げました。この試みは、これまでの視覚に頼った観光体験を根本から覆す可能性を秘めています。

彼らが目指すのは、まるで現実世界の建物や物体がこちらに向かって語りかけてくるような、全く新しい感覚の音響サービスです。例えばテーマパークのオブジェや歴史的な文化財が、自ら物語を紡ぎ出すような演出が実現するでしょう。視界を遮ることなく、耳から自然に飛び込んでくる臨場感豊かなサウンドは、体験者を一瞬でその世界観へと引き込むに違いありません。

この革新的なプロジェクトの第一弾として、2020年2月7日、香川県善通寺市にある弘法大師・空海ゆかりの総本山善通寺での実証サービスが発表されました。音声の主役には、実力派俳優の橋爪功さんらが起用されています。歴史ある名刹の厳かな空気感の中で、名優の深みのある声が語りかける演出は、訪れる人々にこれまでにない深い感動をもたらすはずです。

SNS上でも今回の発表は大きな注目を集めており、「お寺のガイドが推しの声になったら通いつめたい」「イヤホンひとつで観光地の世界観がガラリと変わりそう」といった期待の声が続々と寄せられています。視覚的なARに比べて歩きスマホのような危険が少なく、安全に没入感を味わえる点も、現代のニーズにマッチしていると高く評価されているようです。

筆者は、この「音響AR」こそが地方創生の起爆剤になると確信しています。地方には魅力的な歴史や観光資源がありながら、多言語での案内不足や解説板の地味さゆえに、その魅力が伝わりきらないケースが少なくありません。今回の技術を使えば、スマートフォンの位置情報と連動し、その場に立つだけで極上の音声ガイドが自動で流れる仕組みを構築できます。

看板を増やす必要がないため、景観を損ねずに外国人観光客への多言語対応ができる点も素晴らしいメリットでしょう。この団体が善通寺を皮切りとして、今後どのように全国の観光地やアミューズメント施設をアップデートしていくのか、期待が高まります。五感で楽しむ近未来の観光体験は、すぐそこまで来ているのかもしれません。

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