2020年02月13日、東京海上日動火災保険の常務執行役員である吉田正子氏が、新しい時代を切り拓くための「変革のあり方」について非常に深い示唆を語られました。十二支の始まりである子年は、漢字を分解すると「了」と「一」になり、物事の終わりと始まりを意味するそうです。このお話は、これまでの慣習を断ち切る重要性を美しく表現しています。
新しいシステムやルールを導入する際、過去の手法に固執してしまうケースは少なくありません。新旧の業務が混在すると、現場に過度な負担がかかり、改革は頓挫してしまいます。吉田氏は、何かをスタートさせること以上に、これまでのやり方を思い切って「やめる」決断こそが難しく、それには強い意識改革が必要であると力説されています。
SNS上でもこの考え方には「やめる基準を作る方が新規事業より難しい」「前例踏襲を捨てる勇気がもらえる」といった共感の声が相次いでいます。何を廃止すべきか迷ったときの判断基準となるのが、企業の存在意義や仕事の本来の目的です。この軸を組織全体で共有することによって、足並みをそろえた真のイノベーションが実現するのではないでしょうか。
現代のビジネスにおいて欠かせない「デジタルトランスフォーメーション(DX)」、つまりIT技術を浸透させて人々の生活や業務をより良く変革していくプロセスにおいても、この視点は極めて重要です。デジタル化は課題を解決するための単なる手段に過ぎず、目的そのものになってはいけません。私たちはツールの導入にとらわれず、本質を見失わない姿勢が求められます。
業務の刷新を現場で具体的に進めるためには、実務に精通した中堅リーダーの存在が不可欠です。彼らは理想と現実のギャップを埋め、メンバーのスキル向上を支える中核となります。従来のやり方を知っているからこそ、どの業務を継続し、どれを廃止すべきかを的確に整理できるのです。これこそが、機械には代替できない人間ならではの強みと言えます。
リーダーの役割は、会社の使命や取り組みの意義をメンバーにしっかりと伝え、目指すべきゴールやプロセスを「見える化」することです。情報の透明性を高めれば、組織内の縦横だけでなく斜めのつながりでも対話が活発になります。メンバーが主体的に仕事の面白さを感じ、達成感を得られるような環境づくりや人材育成を、私も強く推進していくべきだと確信しています。
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