【鉄スクラップ価格】2020年2月は15%の大幅下落!海外の鋼材需要減速がもたらす国内リサイクル市場への影響と今後の見通し

リサイクル業界の動向を占う上で、極めて重要な指標に大きな動きが見られました。鉄スクラップの集荷や輸出を手がける企業で組織される関東鉄源協同組合(東京都品川区)が、2020年2月に実施した輸出入札において、驚きの結果が発表されたのです。今回の平均落札価格は1トンあたり2万2751円を記録し、前月と比較すると3916円もの値下がりをみせました。率にして約15%という急激な下落は、市場関係者の間でも大きな波紋を広げています。

前月比で価格がマイナスに転じるのは実に4カ月ぶりの出来事であり、これまでの緩やかな回復基調に急ブレーキがかかった形です。今回の下落の背景には、海外における「鋼材(こうざい)」の生産減速が挙げられます。鋼材とは、鉄スクラップなどを精錬して作られる、ビルや橋といった建造物の骨組みや、自動車のボディなどに使われる加工済みの鉄鋼製品のことです。この鋼材の需要が世界的に落ち込んだため、原材料であるスクラップの価値も連動して下がってしまいました。

2020年2月の入札では最終的に3社が権利を勝ち取り、取引された総量は2万5200トンに達しています。主な輸出先としては、近年めざましい経済発展を遂げているベトナムなどが挙げられており、東南アジアのインフラ開発の勢いがそのまま反映された結果と言えるでしょう。SNS上でもこのニュースは注目を集めており、「一気に下がりすぎて仕入れの計画を見直さざるを得ない」といった悲鳴や、「海外の景気後退がこれほど早く国内に直撃するとは」という驚きの声が相次いでいます。

私は今回の価格反落について、世界的な経済の冷え込みを敏感に察知した、市場からのイエローカードであると捉えています。鉄スクラップは「産業の米」とも呼ばれる鉄鋼製品の源であり、その価格変動は景気の先行指標として非常に優秀です。主要な輸出先であるアジア諸国の建設ラッシュに陰りが見え始めた可能性は否定できず、国内の買い取り業者も目先の仕入れ価格の調整を迫られるでしょう。今後の海外市況がどのように変化していくのか、一瞬も目が離せない状況が続きそうです。

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