韓国の自動車大手である現代自動車の株価が急落し、市場に大きな激震が走っています。2020年2月7日の韓国株式市場において、同社の株価は一時、前日比4,500ウォン安の12万7,500ウォンまで値下がりする局面がありました。下落率は3.4%に達しており、投資家たちの間で不安が急速に広がった結果と言えます。この突然の株価反落を引き起こした最大の引き金は、中国で猛威を振るう新型肺炎の感染拡大に伴う、深刻なサプライチェーンの分断です。
今回の事態を受けて同社は、主力を担う蔚山工場をはじめとした韓国国内にある生産ラインの稼働を一時的にストップさせるという、異例の決断を下しました。具体的な生産停止の計画が世に公表されたことで、今後の業績悪化を警戒した売り注文が市場へ一気に殺到した模様です。ネット上のSNSでも「現代自の工場停止はサプライチェーンの脆弱さを露呈した」「自動車産業全体への波及が恐ろしい」といった、今後の経済への悪影響を懸念する声が多数寄せられています。
現代自動車は韓国国内の3拠点に製造工場を構えていますが、その影響は全土へ拡大中です。すでに2020年2月7日から蔚山や牙山の工場でラインがストップしているほか、南西部に位置する全州工場でも2020年2月10日からの操業停止が決定しました。ここで言う「サプライチェーン」とは、部品の調達から製造、販売に至るまでの一連の供給ネットワークを指しますが、現代自動車はこの網の目が断たれたことで、深刻な機能不全に陥っているのです。
操業を再びスタートできる時期について、会社側は「必要な部品が調達できるかどうか次第である」と説明しており、具体的な目処は立っていません。現在は代替案として、韓国国内や東南アジアにあるサプライヤーからの仕入れを増やす方針を掲げています。さらに、中国に拠点を置く取引企業が業務を再開した後は、発注から納品までに要する期間である「リードタイム」を極限まで短縮し、遅れを取り戻す計画だそうです。
今回の問題は、特定の自動車メーカーだけに留まらない構造的な課題を浮き彫りにしたと私は考えます。一国の製造業が中国市場に過度に依存することのリスクが、新型肺炎という未曾有の事態によって完全に証明されてしまいました。コスト削減を最優先して特定の地域に部品供給を頼りすぎる体制は、有事の際に脆く崩れ去ってしまいます。今後は、多角的な調達ルートを構築する「リスク分散」の徹底が、企業の存続を左右する重要な鍵になるでしょう。
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