【内閣府調査】認知症への不安、7割が「家族への負担」を懸念!これからの地域介護と向き合う視点

私たちはいつか訪れるかもしれない老後、そして健康への不安とどのように向き合っていけばよいのでしょうか。2020年1月31日に内閣府が発表した認知症に関する世論調査の結果によると、もし自分が認知症を患った場合に「家族に身体的や精神的な負担をかけてしまうのではないか」と恐れている人が73.5%に達していることが判明しました。この割合は2015年に行われた前回の調査と比較すると1.4ポイント減少しているものの、依然として圧倒的多数を占めている状況にあります。

さらに注目すべき点として、「家族以外の周囲の人たちに迷惑をかけてしまう」という項目を選んだ人が61.9%に上っていることが挙げられるでしょう。こちらは前回から5.4ポイントも増加しており、世間のつながりを気にかける人が増えている現状が伺えます。ネット上のSNSでも「誰もが直面する可能性があるテーマだけに他人事ではない」「自分の親はもちろん、自分自身がそうなったときのケアを今から真剣に考えておく必要がある」といった共感や切実な声が多数寄せられていました。

また、実際に発症した際における具体的な暮らし方の希望については、人々の間で意見が大きく二分されているようです。「医療や介護などの専門的なサポートを適切に活用しながら、これまで慣れ親しんできた住み慣れた地域で生活を続けたい」という選択肢が28.9%で最も多くの支持を集めました。その一方で、「身近な人に迷惑をかけたくないため、最初から専門の介護施設へ入所してサポートを受けながら暮らしたい」という回答も27.7%と僅差で続いています。

このように意見が分かれる背景には、もし自分の大切な家族が認知症になった場合を想定した際、自身のストレスや精神的な負担を不安視する割合が65.1%にものぼっている現状があります。今回の調査では、実際に認知症の当事者と接した経験がある人が61.6%に達しており、その中の半数近い47.7%が自身の家族の中に当事者がいる、あるいは過去にいたと答えていました。すでに多くの人々にとって、認知症は生活のすぐそばにある身近な課題となっています。

スポンサーリンク

これからの社会に求められる包括的なサポートの形

今回の内閣府による世論調査の結果を読み解くと、多くの人々が「周囲に迷惑をかけたくない」という強い責任感と孤独な不安を抱えている姿が浮き彫りになってきます。ここで重要となる専門用語が「地域包括ケアシステム」です。これは、認知症をはじめとする介護が必要な状態になっても、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けることができるよう、医療や介護、予防、住まい、そして生活支援が一体的に提供される社会的な仕組みを指します。

私は、個人の責任や家族の献身だけに頼る介護には限界があると考えています。負担を家族だけで抱え込まずに済むよう、こうした地域包括ケアのような社会全体でのバックアップ体制を当たり前に利用できる空気感を醸成していくべきでしょう。誰もが安心して歳を重ね、周囲のサポートを遠慮なく受け入れられる寛容なコミュニティを構築していくことこそが、私たちがこれから目指すべき優しい社会のあり方ではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました