2025年に開催を控える国際博覧会(大阪・関西万博)の舞台となる、大阪湾の人工島「夢洲」。この大舞台の安全を守るため、大阪市は2020年2月7日に高潮対策の大幅な強化を決定しました。島を囲む護岸を高くする「かさ上げ」などの具体的な手法が現在検討されています。ネット上では「万博やIRの安全のために絶対必要」「でも海が見えなくなるのは寂しい」といった、防災と観光面の両立を心配する声が数多く上がっている状況です。
今回の決定の背景には、2018年9月4日に日本を襲った台風21号による深刻な浸水被害があります。これを教訓に有識者による検討会が組織され、防災シミュレーションが進められてきました。専門家による試算では、過去最大級の猛烈な台風が大阪湾に接近した場合、海面から11メートルの高さにある埋め立て地であっても、国が定める基準を超える高波が押し寄せるリスクが指摘されています。来場者の命を守るためには、今すぐ先手を打つ必要があるでしょう。
万博会場や、大阪府と市が誘致を目指しているカジノを含む統合型リゾート「IR(インテグレーテッド・リゾート)」の予定地自体は、現時点では浸水しない見込みです。しかし、想定を超える自然災害への備えに「やりすぎ」はありません。多くの観光客が集まる巨大拠点の安全性を確固たるものにするため、行政が迅速に動いたことは非常に賢明な判断だと私は考えます。安全という土台があってこそ、世界中から訪れる人々を心から歓迎できるはずです。
一方で、護岸を高くすることで「せっかくの美しい海の景色が遮られてしまうのではないか」という懸念も浮上しています。万博の運営主体である「日本国際博覧会協会」などとも今後、緊密な話し合いが行われる予定です。大阪市は万博の開幕に間に合わせるため、2022年度までの工事完了を目指して計画を急いでいます。防災力という強固な盾を持ちながら、訪れた人々を魅了する素晴らしい景観をどう維持していくのか、これからの進展に大きな期待がかかります。
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