JR高知駅前に位置する観光施設の一角に、2017年(平成29年)3月にオープンした土産物店「とさ屋」が、新たな高知土産のトレンドを生み出しています。この施設は、幕末の偉人である坂本龍馬などの志士たちを紹介していることもあり、高知県観光コンベンション協会が運営するとさ屋には、龍馬ファンを中心に子供から年配の方まで、年間を通して途切れることなく多くの観光客が訪れているそうです.
高知銘菓と聞くと、一般的には芋を揚げた「けんぴ」などが有名ですが、とさ屋の売り場担当者によると、意外にも開業以来ずっと不動の一番人気を誇っているのは、「塩キャラメルのプチシューラスク」(価格1,080円)だというのです。このラスクの美味しさの秘密は、雄大な太平洋に面した田野町で伝統製法で作られる、町自慢の完全天日塩「田野屋塩二郎」を使用している点にあります。この贅沢な塩がキャラメルの甘さを引き立てる絶妙な塩味に魅了された観光客は、試食コーナーからなかなか離れられないほどの人気ぶりだと伝えられています。
人気ランキングの第2位には、土佐清水市が主な産地であるメジカ(マルソウダガツオ)を削った「宗田節(そうだぶし)」を素材にした「卵かけご飯専用極上宗田節」(価格380円)が続いています。宗田節は、一般的に知られるかつお節に比べてコクとうま味が格段に強いのが特徴です。これを卵かけご飯にふりかけ、少量の醤油を垂らして味わうというシンプルな食べ方が、その安さも手伝って広く支持されているのでしょう。
さらに、第3位には、その宗田節のうま味を閉じ込めた「だしが良くでる宗田節」(価格1,020円)がランクインしています。この商品は、これからの暑い季節に向けて、店側も「冷ややっこと相性が良い」と積極的にアピールしているそうです。このように、地元高知の特産品である宗田節を活用した食品が、人気の上位を占めていることから、観光客が高知独自の「食の魅力」に高い関心を持っていることがわかります。SNSでも、「塩二郎のラスクは本当に止まらない」「宗田節は出汁の取り方が簡単で便利」といった、具体的な商品への熱狂的な反響が寄せられています。
一方で、訪日外国人(インバウンド)の消費傾向は、日本人とは少し異なるようです。彼らは食べ物への関心が比較的低く、「龍馬や高知城をプリントした雑貨のマグネット」といった、記念品やお土産らしい品物に人気が集まっているとのことでした。この傾向は、日本の地方都市を訪れる外国人観光客が、その土地の歴史的なシンボルを重視する傾向にあることを示していると言えるかもしれません。私としては、この「とさ屋」が、地元の生産者のこだわりが詰まった商品と、観光客のニーズをうまくつないでいる点こそが、成功の秘訣であると考えます。
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