電子部品大手である太陽誘電の生産子会社、新潟太陽誘電が、2019年5月30日に新潟県上越市で蓄電部品を生産するための新工場の建設に着手いたしました。この大規模な取り組みは、自動車の電動化や高度な電子機器の進化によって爆発的に需要が伸びている「積層セラミックコンデンサー(MLCC)」の生産能力を、なんと約4割も引き上げることを目的としています。総投資額は、実に150億円という巨額にのぼり、2020年夏をめどに稼働を開始する予定であります。
このMLCCとは、電子回路において電気を蓄えたり、ノイズを取り除いたりする役割を持つ、いわば電子機器の「心臓部」とも呼べる極めて重要な部品です。特に、環境に優しい電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)といった電動車には、従来のガソリン車よりもはるかに多くのMLCCが必要とされます。太陽誘電がこの分野への投資を強化することは、まさに**「CASE」と呼ばれる自動車産業の変革期において、日本の技術力が世界をリードしていくという強い意志の現れでしょう。私は、この先行投資が未来の産業を力強く後押しするものだと確信しています。
今回の新工場は、既存の1号棟から3号棟に連なる形で「4号棟」として建設されます。敷地面積は、東京ドーム約3個分に相当する広大な15万5,000平方メートル。その中に建設される4号棟の延べ床面積は、約3万2,000平方メートルにも達する巨大な施設となる見込みです。ここでは、空気中のチリを極限まで排除したクリーンルームと呼ばれる特殊な空間に、最新鋭の生産設備が導入され、微細で高品質なMLCCが生産されることになります。この緻密なモノづくりこそが、日本の製造業の真骨頂ではないでしょうか。
生産能力の増強に伴い、雇用面でも大きな波及効果が見込まれています。新潟太陽誘電の従業員数は、2019年3月末時点で766人でしたが、新工場の稼働に向けて2020年から2021年の2年間で約200人の新規採用を計画しているとのことです。これは、地域経済の活性化にも大きく貢献する朗報で、若い技術者が活躍できる新たな舞台が整うことになりますね。同社は、MLCCの専門的な生産子会社として2007年1月に設立されて以来、地域の産業を支える重要な柱となっています。
この太陽誘電の巨額な設備投資と増産計画に対し、SNSでは「電動化の流れは本当にすごい」「日本の部品メーカーの底力を見せてほしい」といった、期待感を示す反響が多く見られました。MLCCは、スマートフォンや5G通信機器など、自動車以外の分野でも需要が急増しており、今回の増産は供給不足の解消にも繋がると期待されているようです。自動車のCASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)**時代を迎え、電子部品の需要は加速度的に高まることが予想されます。この上越の新工場が、日本のエレクトロニクス産業の未来を照らす重要な拠点となることは、間違いないでしょう。
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