ニッセンが特大サイズで勝負!カタログ通販各社が「ニッチ戦略」でアマゾンに挑む最前線

巨大ECサイトの台頭により激変する通販業界において、カタログ通販各社が独自の生存戦略を鮮明にしています。ニッセンホールディングスが打ち出した「特大サイズ衣料」への注力は、まさにその象徴と言えるでしょう。汎用的な商品を扱うプラットフォームとの差別化を図るため、各社は特定のターゲットに深く刺さる「ニッチ分野」への進出を加速させているのです。

ベルーナは現在、ワイン愛好家や看護師といった専門性の高い層に向けて、なんと約160種類もの専用カタログを展開しています。誰にでも合う商品ではなく「あなただけの一冊」を届けるこの手法は、2020年03月期の連結最終増益を4期連続で達成する見通しを立てるほど好調です。SNSでは「自分の趣味に特化した情報が嬉しい」といった好意的な声が目立ちます。

一方、40代以上の世代から絶大な支持を集めているのがドゥクラッセです。同社は加齢に伴う体形の変化という、デリケートながらも切実な悩みに寄り添った商品開発に定評があります。単におしゃれな服を売るのではなく、大人の女性が抱える「体形の崩れをカバーしたい」という具体的なニーズを靴や衣料品で解決することで、堅実な業績拡大を実現しているのでしょう。

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共通の敵はアマゾン?千趣会が直面した「独自性」の壁

構造改革の真っ只中にある「ベルメゾン」の千趣会は、苦い教訓を経て新たな舵を切っています。2017年から2018年にかけて同社はEC(電子商取引)へのシフトを急ぎましたが、効率を重視するあまり、どこでも買える「ナショナルブランド(NB)」の比重が高まってしまいました。NBとはメーカーが全国的に展開するブランド品を指しますが、これでは価格競争に強いアマゾンや楽天と差別化できません。

梶原健司社長はこの現状を深く反省し、今後は妊娠や出産、子育てといったライフステージに特化した展開を強化する方針です。同社が運営する保育園というリアルな現場から、母親たちの生の声を拾い上げ、他社には真似できないオリジナル商品の開発に注力するとしています。2019年07月05日現在のこの動きは、デジタル時代における「現場主義」の重要性を物語っているはずです。

個人的な見解として、情報の海に溺れがちな現代だからこそ、カタログ通販が持つ「キュレーション(情報の選別・整理)力」には大きな価値があると感じます。AIによるレコメンドも便利ですが、特定の悩みに深く寄り添う専門媒体は、読者に安心感と発見を与えてくれます。画一的なサービスが溢れる中で、こうした「ニッチへの情熱」こそが、消費者の心を動かす鍵になるのではないでしょうか。

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