愛知県岡崎市を拠点に、2006年の設立から急成長を遂げている不動産仲介「不動産SHOPナカジツ」が、今まさに組織の大きな転換期を迎えています。同社が特に力を注いでいるのは、女性社員がライフイベントに左右されず、その才能を存分に発揮できる環境の構築です。SNS上でも「不動産業界で土日休みは画期的」「育休後の復帰先があるのは心強い」と、先進的な取り組みを支持する声が広がっています。
不動産業界の宿命とも言えるのが、顧客の休日に合わせた土日メインの勤務スタイルでしょう。しかし、子育て世代の社員にとって、週末の出勤は大きな障壁となります。そこでナカジツは、2019年09月11日、子会社の「アールアンドリュクス」を人材紹介会社へと大胆に再編しました。これにより、家庭と仕事を両立させたい社員が、無理なくキャリアを継続できる新しいステージを創出したのです。
平日中心の法人営業で実現する「理想のワークライフバランス」
ナカジツの常務執行役員であり、新会社の社長に就任した引地拓氏は、人材紹介という職種のメリットを強調しています。一般的な個人向けの不動産仲介は土日が繁忙期となりますが、法人向けの人材紹介であれば、平日の業務が中心となります。クライアント企業に対し、どのような待遇であれば優秀な人材を確保できるかを提案するこの仕事は、不動産営業で培った高度なコミュニケーション能力をそのまま転用できるのが強みです。
さらに、在宅勤務やフレックスタイム制を積極的に導入することで、時間や場所に縛られない働き方を後押ししています。2020年にはこの部門を15名規模まで拡大する計画であり、現場の第一線で活躍してきた女性たちが、その経験値を活かして再び輝ける場所となることは間違いありません。私個人の見解としても、単なる「配慮」に留まらず、既存の営業ノウハウを別事業で収益化するこのビジネスモデルは、非常に合理的で賢明な判断だと感じます。
「ミッショングレード」が支える、ブランクを恐れない挑戦
同社の改革は、勤務形態だけではありません。導入されている「ミッショングレード制度」は、まさに実力主義の象徴と言えるでしょう。これは、勤続年数や年齢といった過去のキャリアに捉われず、その「役割(ミッション)」に対して最適な人材を配置する仕組みを指します。この制度のおかげで、育児による休業期間があっても、復帰後すぐに能力に見合ったポストで活躍できる安心感が生まれています。
こうした風土が浸透した結果、女性の育休取得率はほぼ100%という驚異的な数字を達成しました。また、モチベーションを高めるための表彰制度は、正社員からパートスタッフまでを対象に、なんと35種類も用意されています。多角的な評価軸を設けることで、一人ひとりの貢献を丁寧に見落とさない姿勢が伺えます。労働力不足が深刻化する現代において、このように「戻ってきたい」と思わせる仕組み作りこそが、企業の持続的な成長を左右する鍵となるでしょう。
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