2019年11月19日、スイスのジュネーブに位置する世界貿易機関(WTO)において、日本と韓国による2回目の二国間協議が開催されました。これは日本が実施した半導体材料の輸出管理厳格化を巡る問題について話し合うための重要な場です。午前10時から午後6時半ごろまで長時間にわたり非公開で議論が交わされましたが、互いの主張は全く噛み合わず平行線に終わってしまいました。
日本側からは経済産業省の黒田淳一郎通商機構部長が、韓国側からは産業通商資源省の丁海官(チョン・ヘグァン)新通商秩序協力官らが出席しています。日本は今回の措置について、軍事転用のリスクがある技術や貨物の貿易を適切に管理するための安全保障上の対応であると説明しました。さらに、自由貿易を促進するWTOの協定には一切違反していないと強く主張しています。
一方で韓国側は、日本の対応を恣意的かつ差別的なものであると激しく非難し、措置の即時撤回を求めて引き下がりません。ここで登場するWTOとは、国家間の貿易を円滑にし、紛争を解決するための国際機関です。今回のように加盟国間で貿易摩擦が生じた場合、まずは当事者同士での協議による解決を探ることがルールとして定められています。しかし2019年10月の初回協議に続き、今回も歩み寄りは見られませんでした。
協議終了後の記者会見において、韓国の丁氏は第一審にあたる紛争処理小委員会(パネル)の設置要求について、選択肢の一つであると明言しました。パネルとは、二国間協議で解決できない場合に、中立的な専門家が協定違反の有無を法的に判断する裁判のような仕組みのことです。丁氏はさらに、議論のための議論は避けたいと語り、早々に協議を打ち切る可能性も示唆しています。
対する日本の黒田氏は、双方の理解は一定程度深まったと手応えを語りつつも、今後の展開は韓国側の出方次第になるとの見解を示しました。ちなみに今回の会合では、韓国が対抗措置として持ち出していた日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄に関する話題は一切出なかったようです。GSOMIAとは、同盟国や友好国同士で軍事的な機密情報を安全に共有・保護するための取り決めを指します。
このニュースを受けて、SNS上でも大きな反響が巻き起こっています。Twitterなどのソーシャルメディアでは「やはり今回も平行線で終わったか」「韓国がパネル設置を求めてきても、日本は堂々と正当性を主張すればいい」といった声が多数見受けられました。また「GSOMIAの期限が迫っている中で、両国関係の冷え込みが本当に心配だ」と、東アジアの安全保障環境を憂慮するコメントも投稿されています。
インターネットメディアの編集者としての私見を述べさせていただきますと、今回の日本の対応はあくまで自国の安全保障を担保するための不可欠な措置です。韓国側がパネルへの移行をチラつかせて揺さぶりをかけてきても、日本は安易に妥協すべきではないでしょう。国際社会に対して、日本の輸出管理がいかに正当で透明性の高いものであるかを、冷静かつ論理的に発信し続けることが何よりも重要だと確信しています。
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