日本企業が13年ぶりに快挙!IoTベンチャー「ウフル」がロンドン証取へ挑む「脱・英国」戦略の真実

日本のIoT(モノのインターネット)業界に、新たな風が吹き込もうとしています。ソフトバンクなどが期待を寄せる気鋭のベンチャー企業「ウフル」が、イギリスのロンドン証券取引所での新規株式公開(IPO)に向けて最終調整に入りました。実現すれば、日本企業としては2006年以来、実に13年ぶりの英上場という歴史的な出来事となります。

SNS上では「なぜ東証ではなくロンドンなのか?」と驚きの声が上がる一方で、世界展開を狙うベンチャーの姿勢を支持する意見も目立っています。実は当初、2019年10月末の上場を計画していましたが、欧州連合(EU)離離脱問題という非常にデリケートな時期と重なったため延期を余儀なくされました。しかし、同社の上場に向けた情熱に揺るぎはありません。

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取引所の「熱意」が動かした世界への扉

ウフルがロンドンを上場先に選んだ背景には、ロンドン証券取引所の驚異的な執念があったようです。園田崇社長は、海外の有望企業を招致しようとする同取引所の強い意志に感銘を受けたと語っています。もともとイギリスでの上場は選択肢にありませんでしたが、幹部が日本へ直接足を運び、対話を重ねる中でその信頼関係は確かなものへと変わっていきました。

ここで注目すべきは、中堅・成長企業向け市場である「AIM(エイム)」の存在です。Alternative Investment Marketの略称であるこの市場は、2019年10月時点で876社が名を連ねています。最大の特徴は、その圧倒的な国際性でしょう。上場企業の約3分の1が英国外を拠点としており、特定の国籍に縛られない「多様性」こそが、他の市場との差別化要因となっています。

加速する「脱・英国」とグローバル金融インフラへの道

ロンドン証券取引所は、もはや自らを単なる「イギリスの取引所」とは考えていないようです。2019年11月26日には、金融情報大手リフィニティブの買収計画が株主総会で承認されました。約2兆9000億円という巨額投資により、データの力を融合させた「グローバルな金融インフラ」へと進化を遂げようとしています。

すでに収益構造も世界規模に広がっており、2018年12月期の売上高のうち、英国内の比率は40%にまで低下しました。今後の買収統合を経て、イギリスへの依存度は2割強まで下がる見通しです。名前こそ「ロンドン」を冠していますが、その中身は世界中の投資家と企業を繋ぐ、国境なきプラットフォームへと変貌を遂げつつあるのです。

翻って日本の市場を見ると、海外企業の撤退が相次ぐ「ローカル化」が懸念されます。私は、日本に眠る莫大な資金を活かすためにも、東証はもっと海外の成長企業に対して門戸を広げ、誘致に心血を注ぐべきだと考えます。ウフルの挑戦は、内向きになりがちな日本市場への強烈な一石となるに違いありません。

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