スキー場の新常識!滑らない楽しみ方「スキープラスワン」で進化する冬のレジャー最前線

2019年12月12日、日本の冬のレジャーに大きな変化が訪れています。かつてのスキー場といえば「滑ること」が主目的でしたが、現在は異業種と手を取り合い、多種多様な楽しみ方を提供する「雪新時代」へと突入しました。新潟県湯沢町のガーラ湯沢スキー場では、伝統的な「かんじき」を履いて雪山を散策するツアーが人気を博しています。

案内人の青木拓也さんは、2019年の今シーズンからコース内に積雪計や温度計を設置するというユニークな試みを始めました。厳しい寒さや積雪量をあえて数値化することで、参加者がその臨場感をSNSでリアルに発信しやすくなるよう工夫されています。ネット上でも「雪国の過酷さが数値で見えるのは面白い」「映える写真と一緒に気温も載せたい」といった声が上がっており、視覚と体験をリンクさせた戦略が注目されています。

このかんじきツアー、実は参加者の9割が外国人観光客で占められています。特に中国や台湾から訪れる3世代の家族連れが多く、世代を問わず「雪国の文化」に触れられる点が大きな魅力となっているようです。こうした背景もあり、全国のスキー施設では、メインの滑走にプラスアルファの価値を加える「スキープラスワン」という考え方が急速に浸透しつつあります。

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「滑らない」からこそ面白い!多様化するスノーアクティビティー

青森市の新青森県総合運動公園では、2020年1月から驚きのプロジェクトが始動します。東京ドーム18個分に相当する広大な雪原を活用し、スノーモービルをはじめとする7種類もの雪遊びエリアが誕生するのです。2019年9月に公園全体が完成したことを受け、国内外から観光客を呼び込むための強力なコンテンツとして期待が寄せられています。

一方、新潟県の苗場スキー場が提案するのは、なんと「滑らないスキー」です。ゲレンデに特殊なゴム製マットを敷き詰め、板が滑りすぎない環境で基礎を学ぶという逆転の発想が話題を呼んでいます。これまで子ども向けに限定していたこのレッスンですが、今シーズンからは13歳以上の大人にも対象を広げました。初心者でも恐怖心なく基本姿勢を習得できるとあって、スキー離れが進む若い世代へのアプローチとしても有効でしょう。

また、福井県のスキージャム勝山では、手つかずの自然を駆け抜ける「ツリーランコース」が新設されました。ツリーランとは、木々が立ち並ぶ林間エリアを滑走するエキサイティングなスタイルを指します。圧雪車で固めていないフカフカのパウダースノーを楽しめるとあって、海外ゲストだけでなく、刺激を求める国内のベテラン勢からも熱い要望があったといいます。

異業種コラボで創る!冬のエンターテインメントの未来

インバウンド需要が右肩上がりを続けてきた日本ですが、足元では成長に鈍化の兆しが見え始めています。みずほ総合研究所の宮嶋貴之氏は、円安の恩恵が薄れたことで、アジア圏の旅行者の関心が東南アジアへ分散している可能性を指摘しています。2020年の東京五輪以降の集客を見据えると、海外客のみならず国内層をいかに飽きさせないかが、経営の重要な鍵となるはずです。

そんな中、岩手県の安比高原スキー場は音楽というスパイスで勝負を仕掛けます。2019年の冬、盛岡発の音楽レーベル「JAZZY SPORT」と組み、雪上でダンスやライブペインティングを融合させた大規模イベントを開催するのです。通常は20時で終了するナイター営業を23時過ぎまで延長するという大胆な試みで、1200人の動員を見込んでいます。

「豪雪地帯では厄介者とされる雪も、使い方次第で最高の資源になる」という専門家の言葉通り、これからのスキー場は単なるスポーツ施設ではありません。音楽、文化、そして教育といった異分野との融合こそが、新たな感動を生む源泉となるでしょう。雪というキャンバスにどのような付加価値を描けるか、日本の冬のレジャーは今、最高に面白い局面を迎えています。

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