女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」にとって、2020年は東京五輪の舞台で世界一の座を奪い返す運命の1年を迎えています。指揮を執って約3年半となる高倉麻子監督は、米国やオランダといった海外の強豪国を模倣するのではなく、「日本にしかできないサッカー」での頂点獲得を力強く宣言しました。
高倉監督が目指すのは、選手自らがピッチ上で発想し、それを表現するスタイルです。監督自身はあくまでそのサポート役に徹するというスタンスでチームを構築してきました。戦術を強制されることを嫌った自身の現役時代の経験から、選手と共に新しいサッカーを創り上げることに深い魅力を感じているようです。
ネット上やSNSでは、この自主性を重んじる指導方針に対して「選手の可能性を広げる素晴らしいアプローチ」「現代のリーダー像にふさわしい」と称賛の声が相次いでいます。その一方で、答えを与えすぎない指導の難しさや、具体的な指示を求める選手との間で、指揮官自身も常に最適なバランスを模索している最中です。
2019年6月に開催されたワールドカップではベスト16という悔しい結果に終わり、高倉監督も苦悩の時期を過ごしました。負傷者の続出により計画が狂う中、惜敗したオランダ戦での采配を省みる瞬間もあります。しかし、チームが進むべき方向性については揺るぎない自負を抱いているようです。
スクラップ・アンド・ビルドで挑む新時代のなでしこ
かつて一時代を築いた佐々木則夫前監督の後を継いだ高倉監督は、チームの大胆な再構築を推進してきました。過去の黄金期を支えたメンバーに依存せず、経験の浅い若手を積極的に起用する「スクラップ・アンド・ビルド(抜本的な組織改革)」を恐れずに実行している点が非常に印象的です。
「経験のなさは武器になる」という言葉通り、ワールドカップでも出場実績の少ない若き才能を次々と先発に抜擢しました。この大胆な育成手腕には、SNS上でも「若手のハングリー精神がチームを活性化させている」「東京五輪での大化けが今から楽しみすぎる」と期待のコメントが溢れています。
現在のなでしこジャパンが追求するのは、試合を綺麗に「つくる」だけでなく、相手の守備を「壊す」力です。統計データによると、日本は走行距離やパス数で世界トップクラスを誇るものの、全力疾走を意味する「スプリント回数」などの高強度な動きの面では海外の強豪に一歩及んでいません。
丁寧なパスワークという従来の長所に、相手を脅かす「破壊力」をいかに融合させるかが今後の鍵となります。かつてU-17ワールドカップで世界を制した実績を持つ高倉監督だからこそ、日本独自のスタイルを確立できるという確信があるのでしょう。編集部としても、この挑戦を全力で応援したいと思います。
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