令和の新しい時代を迎え、大人の仲間入りを果たした新成人たちは、これからの日本の未来をどのように見つめているのでしょうか。コミュニケーションアプリ大手のLINEが、新成人を対象に実施した興味深い意識調査の結果を公表しました。そこから見えてきたのは、私たちが想像する以上に現実をシビアに捉え、堅実な一歩を踏み出そうとする若者たちのリアルな姿です。
この調査は、2020年1月6日から2020年1月7日までの2日間にわたってスマートフォンを通じて実施されました。対象となったのは、1999年4月2日から2000年4月1日までに生まれた同社アプリの利用者1万5428人です。これほど大規模な母集団から得られたデータには、現代の若者たちの本音が色濃く反映されていると言えるでしょう。
半分近くが未来に「悲観的」?数字から見る新成人の心境
これからの日本社会がどうなっていくかを尋ねた質問では、驚くべき結果が出ました。「あまり明るくない」と答えた人が30%、「明るくない」と回答した人が19%にのぼり、合わせると約49%と半数近くが将来を悲観視していることが判明したのです。一方で、「明るい」はわずか3%、「やや明るい」も10%にとどまり、ポジティブな展望を持つ若者は少数派となっています。
こうした結果を受けて、SNS上では「今の経済状況や社会保障のニュースを見ていれば、若者が不安になるのも当然だ」「現実を冷静に見つめている証拠ではないか」といった共感の声が多数寄せられていました。不景気や少子高齢化といった暗いニュースを日常的に目にする環境が、彼らの心理に大きな影を落としているのかもしれません。
就職先の一番人気は男女ともに「公務員」!目立つ安定志向
若者たちの未来への不安は、そのまま「就きたい職業」の選択にも表れています。今回の選択方式による調査では、男女ともに第1位が「公務員」という結果になりました。割合を見ると男性が9.6%、女性が7.9%を占めています。さらに、男女ともに4位には教師・教員がランクインしており、国家や自治体の基盤を支える職種の根強い人気が際立つ形となりました。
第2位には、男性が「ITエンジニア」、女性が「看護師」を選んでいます。専門的な技術や資格を身につけて、手に職をつけたいという明確な意思が感じられますね。ネットの反響でも「一攫千金を狙うような一過性のブームよりも、長く着実に働ける道を選ぶのは賢明な判断だ」と、彼らの堅実な選択を支持する意見が目立ちました。
若者を「安定志向」へ向かわせる日本社会の課題と編集部の視点
今回の結果について、筆者は若者たちの「安定志向」を単なる消極性と片付けるべきではないと考えます。彼らが公務員や専門職を熱望するのは、リスクを恐れているからではなく、変化の激しい現代を生き抜くための防衛策だからです。自分の力で生活を守ろうとする彼らの姿勢は、むしろ非常に自立しており、合理的であるとさえ評価できるのではないでしょうか。
新成人の約5割が未来を「明るくない」と感じている現実は、私たち社会全体が真摯に受け止めるべき警告です。若い世代がもっと挑戦したくなるような安心できるセーフティネットや、挑戦が報われる社会構造を整えることが今まさに求められています。彼らの持つポテンシャルが、前向きな形で発揮される日本であってほしいと切に願います。
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