日本の通信インフラが、今まさに歴史的な転換期を迎えようとしています。KDDIの高橋誠社長が2020年1月20日までにインタビューに応じ、次世代の超高速通信規格「5G」の基地局整備において、ライバルであるソフトバンクとの連携をさらに拡大する可能性を示唆しました。地方都市を中心とした基地局の相互利用実験はすでに始まっており、圧倒的なシェアを誇るNTTへ対抗するための「2大ネットワーク体制」という、これまでにない壮大な構想が描かれています。
SNS上ではこの異例とも言える電撃ネットワーク結成に対して、「まさかこの2社が手を組むとは予想外だった」「田舎でも早く5Gが繋がるようになるなら大歓迎!」といった驚きと期待の声が数多く上がっています。5Gとは、現行の4Gに比べて通信速度が劇的に向上し、膨大なデータを瞬時に送受信できる技術のことです。自動運転や遠隔医療など、私たちの生活を一変させる可能性を秘めていますが、電波の特性上、これまで以上に膨大な数の基地局を全国に設置しなければなりません。
この巨額の投資をいかに効率化するかが、各社の大きな課題となっていました。通信業界全体の未来を冷徹に見据える編集部としても、今回の協調路線は非常に合理的で賢明な判断であると考えます。競争すべき部分と協力すべき領域を明確に分けることで、日本全体のデジタル化が加速することは間違いありません。各社は2020年春の商用化を控えており、KDDIは2024年3月末までに屋外だけで4万局以上を整備し、国内の約9割をカバーする強気な計画を掲げています。
両社は2019年7月に基地局の相互利用で合意を交わしており、現在は北海道旭川市や千葉県成田市、広島県福山市などで実証実験を順調に進めています。さらに今後は、インフラ設置を専門に手がける施工管理会社の共同設立まで視野に入れているとのことです。高橋社長は、健全な競争相手が複数いなければインフラの普及自体が遅れてしまうと危機感を募らせており、強固な2大勢力が切磋琢磨することで、5G関連の産業全体が劇的に活性化すると強い確信を示しました。
一方で、足元には通信業界のルール改正による新たな逆風も吹いています。2019年10月から始まった法改正により、スマートフォンの端末値引きが最大2万円までに制限されました。この新たな規制に対し、高橋社長は2020年春に投入予定の5G対応スマホがどこまで市場に浸透するか、懸念を隠せません。すでにサービスを先行させている韓国や中国といった海外の普及スピードに負けないよう、販売手法の工夫に向けて総務省と粘り強く協議を重ねていく意向です。
また、KDDIは通信インフラの拡充にとどまらず、人々の生活に密着した経済圏の囲い込みにも牙を研いでいます。2019年12月には大手コンビニチェーンのローソンとの資本・業務提携を発表し、激化するスマートフォン決済分野での逆転劇を狙っています。毎月必ず支払う携帯料金という固定費を軸に、日常生活で自然とポイントが貯まる仕組みは、他の決済事業者には真似できない通信会社最大の強みと言えるでしょう。
群雄割拠の様相を呈していたキャッシュレス決済の覇権争いですが、高橋社長は最終的にNTTドコモ、ソフトバンク、楽天、そしてKDDIの携帯主要4社の経済圏へと集約されていくという極めて現実的な見通しを示しました。インフラでの協調と、決済サービスでの熾烈な顧客争奪戦。この二面性を持つ複雑なパワーゲームから、今後も一瞬たりとも目が離せません。
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