【2019年年末商戦】デジタル家電の勢力図に異変!テレビ市場でシャープ苦戦とソニーの躍進、4K・PC特需の裏に潜む消費者の本音とは

2019年10月1日の消費税増税は、私たちの買い物に大きな影を落としました。特にテレビやパソコンといったデジタル家電の年末商戦においては、その影響が色濃く表れています。前年の2018年12月には、コード決済サービスの「PayPay」が大規模なポイント還元キャンペーンを展開して世間を賑わせました。その熱狂的なお祭り騒ぎの反動もあり、2019年12月の市場は全体的に少し寂しい数字を記録することになったのです。

SNS上でも「増税前に買っておいて正解だった」「今は買い控えの時期かな」といった声が目立ち、生活者の防衛本能が働いている様子がひしひしと伝わってきます。市場を詳しく分析すると、やはり増税直前の2019年9月に大きな駆け込み需要のピークが訪れていました。テレビ全体の販売台数は前年同月比で驚異の78.6%増を記録したものの、翌10月には10.9%減と、反動による2桁マイナスへ一気に転じ、12月も5%減と苦戦が続いています。

しかし、高画質な「4K製品」に焦点を絞ると、全く異なる面白い景色が見えてきます。4Kとは、従来のフルハイビジョンに比べて4倍の画素数を持つ、極めて高精細な映像技術のことです。この4Kテレビは、増税後の2019年10月でも5.4%増とプラスを維持し、12月も6.2%増と大変堅調に推移しました。「せっかく買うなら長く使える良いものを」という、消費者の本物志向や賢い選択が、SNSの購入報告からも溢れています。

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王者シャープの足元が揺らぐ?テレビ市場の主権争いと大躍進を遂げるPC市場

長年テレビ市場を牽引してきたシャープですが、その圧倒的な勢いに陰りが見え始めています。2019年1月には31.5%を誇っていたシェアが、2019年12月には21.7%へと急降下してしまいました。一方で、先ほど触れた注目の4Kテレビ分野では、2019年12月に26.2%のシェアを獲得したソニーが頭一つ抜け出し、混戦を制しています。美しい映像美を追求するソニーのブランド力が、こだわり派の心を掴んだ結果と言えるでしょう。

また、ブルーレイなどのレコーダー分野では、パナソニックが2019年12月に42.1%という圧倒的な数値を叩き出し、他社を寄せ付けない独走状態を維持しています。これに対してネット上では「やっぱり録画機はパナソニックが使いやすい」「テレビはソニー、レコーダーはパナで揃えた」といったリアルな愛用者の声が飛び交っており、メーカーごとの強みがユーザーの選択にしっかりと反映されていることが分かります。

増税の逆風をものともせず、お祭り騒ぎのような爆発的なヒットを記録しているのがパソコン市場です。2019年9月に84.6%増という驚異的な伸びを見せた後も勢いは衰えず、2019年12月には32.2%増という驚くべき数字を維持しています。この大躍進の背景にあるのは、マイクロソフト社の基本ソフト「Windows7」のサポートが2020年1月に終了したことに伴う、いわゆる「買い替え特需」に他なりません。

ネット上でも「サポート終了前に慌てて新しいパソコンを買った」という書き込みが多く、まさに必要に迫られた選択だったと言えます。メーカー別では、ノートパソコンとデスクトップパソコンのいずれもNECが首位に立ち、富士通とレノボがそれを追う展開です。ただ、この特需は2020年4月以降に大きく落ち込むことが専門家からも予測されており、今後は各メーカーの真の魅力が試される厳しい冬の時代が到来するはずです。

スマホの影で涙を呑むデジタルカメラ市場の深い苦悩

一方で、非常に深刻な悩みを抱えているのがデジタルカメラ市場です。スマートフォンのカメラ性能が飛躍的に向上した現代において、わざわざカメラ専用機を持つ理由が薄れているのかもしれません。SNSでも「スマホで十分綺麗に撮れるから重いカメラは持ち歩かなくなった」という意見が多く、時代の変化を感じざるを得ません。レンズ一体型のコンパクトカメラは、増税前の駆け込みですら0.5%増という微増に終わりました。

その反動は凄まじく、2019年10月には33.6%減、12月でも16.8%減と、冷え込みが止まらない状況です。さらに、写真愛好家に人気の高い一眼レフやミラーレスなどのレンズ交換型カメラも、2019年9月こそ16.0%増と健闘したものの、10月は38.6%減、12月は37.4%減と深刻な大幅マイナスを記録しています。業界トップのキヤノンが3割以上のシェアを維持して孤軍奮闘していますが、同社すら前年割れに苦しんでいます。

全国の大手家電量販店における実際の販売データを集計した「BCNランキング」が示すこの厳しい現実は、単なる増税の影響だけでなく、人々のライフスタイルの変化を雄弁に物語っています。これからのデジタル家電市場は、単に機能が優れているだけでなく、私たちの生活をどのように豊かにしてくれるのかという、ストーリー性を持った製品だけが生き残る時代になるのではないかと私は強く確信しています。

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