食品メーカーの採算悪化に立ち向かう!コスト高を克服する次世代のヒット戦略と今後の株価動向

毎日の食卓を支える食品・飲料メーカーが、いま大きな転換期を迎えています。2020年1月25日現在の最新データによると、上場している食品企業の2019年度における売上高営業利益率は5.2%となる見通しで、2年連続の低下が確実視されています。本業の儲けを示す営業利益率は、企業の稼ぐ力を表す大切な指標です。売上高自体は3年連続で伸びているものの、深刻な人件費や物流費、原材料費の高騰が企業の足かせとなっています。

SNS上でも「お気に入りの商品の内容量が減った」「値上げは悲しいけれど、物流の人手不足を考えたら仕方ない」といった、コスト高に直面するメーカーや現場を思いやる声が多数寄せられています。2019年10月の消費増税では、食品に対して税率を8%に据え置く「軽減税率」が適用されました。そのため、増税による直接的な打撃は限定的だったと言えます。しかし、同年の記録的な長雨や、相次ぐ値上げに伴う買い控えが響く形となりました。

この採算悪化の波は、特に中堅企業へ顕著に現れています。ごま油大手のかどや製油では、値上げによって販売単価は上昇したものの、顧客である外食産業が使用量を減らすなどの動きがあり、減益を余儀なくされる見込みです。また、大手のアサヒグループホールディングスも、トラック運賃の上昇に加え、天候不順に対応するための地域間での商品融通コストが重荷となり、営業利益が2020億円へと減少する厳しい見通しを示しています。

こうした背景から、株式市場でも食品株の苦戦が目立っています。景気に左右されにくい「ディフェンシブ株」の代表格でありながら、新薬への期待感から23%も上昇した「医薬品」セクターとは対照的に、日経平均株価の上昇ウェーブから大きく出遅れているのが現状です。私たちは、単なる価格転嫁だけでは消費者が離れてしまうという、現代の市場の難しさを痛感させられます。だからこそ、今後はコストを抑える仕組み作りが企業の命運を分けるでしょう。

実際に、各社は知恵を絞った新たなアプローチを開始しています。伊藤園は採算の合わない取引の見直しを進めており、日清食品ホールディングスにいたっては、滋賀県に新設した即席麺工場でロボットによる資材運搬を導入し、徹底した省人化を図っています。また森永製菓のように、定番の「ハイチュウ」に大人向けの商品を加えるなど、高付加価値なラインアップ展開で物流費をカバーする試みも、ファンを惹きつける素晴らしい戦略だと感じます。

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