東京の外国為替市場が緊迫した空気に包まれています。世界中で感染拡大が懸念されている新型肺炎の影響により、投資家たちの間で警戒感が一気に強まりました。不確実な未来への恐怖から、市場ではリスクを避けようとする動きが一段と活発になっています。こうした状況の中で、世界的な「低リスク通貨(比較的安全だと信頼されている通貨)」として知られる円に、資産を避難させようとする買い注文が殺到している模様です。
2020年1月30日の東京市場正午時点では、ドルに対して円相場が前日比で19銭上昇し、1ドル=108円90銭から90銭5厘近辺で推移しています。また、日経平均株価が下げ幅を大きく広げたタイミングでは、株式を売却した資金を円に変える動きが一段と強まりました。株価の下落と歩調を合わせるようにして円買いが進む様子は、まさに現在の市場がどれほど過敏に反応しているかを物語っているといえるでしょう。
一方で、ユーロに対する円相場も14銭の円高となる1ユーロ=119円92銭から93銭を記録しました。一方でユーロの対ドル相場は、1ユーロ=1.1012ドルから13ドル近辺となり、わずかにユーロ高へと振れています。ネット上のSNSでは「また有事の円買いか」「新型肺炎のニュースばかりで株を仕込むのが怖い」といった個人投資家たちの悲痛な声が次々と投稿されており、先行きの見えない不安が日本中を覆っています。
私自身の見解としては、目先の感染者数や渡航制限の報道に市場が振り回される局面はしばらく続くと予測しています。感染症の拡大という実体経済への悪影響が懸念される局面において、日本円が買い進まれるのは過去の歴史を見ても自然な反応です。しかし、これが日本経済の強さを示しているわけではない点には注意が必要でしょう。輸出企業の業績悪化を招く急激な円高の進行に対し、私たちは引き続き強い警戒感を持って注視すべきです。
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