2020年1月27日の東京外国為替市場では、円相場がユーロに対して大きく値上がりしています。世界中を震撼させている新型肺炎の感染拡大に対する警戒感が一気に強まり、投資家たちの間でリスクを避けようとする動きが本格化しました。市場では、比較的安全な資産とされる「低リスク通貨(世界的な危機が起きた際に買われやすい安定した通貨)」の代表格である円が積極的に買い進められ、逆にユーロを売りに出す流れが優勢となっています。
こうした緊迫した状況を反映するように、同日の日経平均株価も大きく値を下げて取引されました。株価の下落が投資心理をさらに冷え込ませ、円買いとユーロ売りを一段と後押しする要因になったと見て良いでしょう。東京市場の12時時点における具体的なレートは、1ドル=108円95銭から108円96銭と、前週末に比べて59銭の円高に振れています。ユーロに対しても1ユーロ=120円14銭から120円16銭を記録し、90銭の大幅な円高となりました。
ユーロの対ドル相場に目を向けると、1ユーロ=1.1027ドルから1.1028ドルと、0.0023ドルのユーロ安に沈んでいます。SNS上でもこの値動きは大きな話題となっており、「新型肺炎のニュースで一気にリスクオフの円高が進んだ」「株価も下がってどこまで円が買われるのか不安」といった、市場の先行きを警戒する声が多数上がっていました。健康被害への懸念が、そのまま経済や通貨の価値に直結している様子がリアルタイムで伝わってきます。
私たちは、このような有事の際の「円買い」を単なる市場の反射的な動きとして捉えるべきではありません。世界的な危機において、日本円が避難先として選ばれやすいという事実は心強い反面、過度な円高は日本の輸出企業の業績を圧迫するリスクも孕んでいるからです。感染症の拡大という不透明な事態が長引けば、世界経済全体の減速を招きかねません。今後の感染状況の推移や各国政府の対応を、為替市場の動向とともに細かく注視していく必要があるでしょう。
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