佐賀県神埼市の新名物!ふるさと納税でも話題の「神埼菱焼酎」と健康和菓子「ひしぼうろ」の魅力に迫る

佐賀県東部に位置する神埼市といえば、伝統的なそうめんの産地として有名ですが、いま新たな地産品が大きな注目を集めています。それは、佐賀平野の美しい水路(クリーク)に自生する一年生植物の「菱(ひし)」を活用した特産品です。

地元では行政、大学、民間企業が手を組み、この菱を主役にした「神埼菱焼酎」と和菓子「ひしぼうろ」を誕生させました。SNS上でも「意外な組み合わせだけど、すっきりして美味しい」「お土産にぴったり」と、その新感覚の味わいに感動する声が広がっています。

この画期的なプロジェクトは2009年ごろからスタートしました。神埼市が独自の調査を行った後、市内にある西九州大学と連携して、菱の秘められた可能性を引き出す商品開発へ乗り出したのです。地域一体となった熱意が、素晴らしい形へと結実しました。

神埼市で栽培されているのは「和菱」と呼ばれる小ぶりな品種であり、休耕田を利用して大切に育てられています。硬い皮を剥くと現れる白い実は、健康に嬉しいビタミンやミネラルがたっぷりと詰まっているのが特徴です。

全国的にも大変珍しい「神埼菱焼酎」は、乾燥させて粉末にした菱の実を、米こうじと脊振山系の清らかな伏流水で丁寧に仕込んでいます。スマートな水色のボトルに370ミリリットル入って価格は2547円となっており、高級感あふれる佇まいが目を引くでしょう。

アルコール度数は43度と高めですが、原酒だからこそ味わえる独特の甘い香りが鼻腔をくすぐります。定番のロックやお湯割りはもちろんのこと、暑い季節には極限までキンキンに冷やして喉を潤すスタイルが、その旨味を最も引き立ててくれるはずです。

その確かな品質は折り紙付きで、2017年には福岡国税局が開催した酒類鑑評会の本格焼酎部門において、見事に金賞を受賞しました。ふるさと納税の返礼品としても人気を博しており、現在は大和酒造(佐賀市)が年間2000本を安定して製造しています。

一方、焼酎とほぼ同時期に開発されたのが、どこか懐かしい味わいの「ひしぼうろ」です。こちらは西九州大学、神埼市菓子組合、そして市が共同で手がけ、地元の老舗である大串製菓店も試作に協力して完成へと漕ぎ着けました。

このお菓子には、菱焼酎を造る際に出る「菱の皮」が有効活用されています。佐賀の伝統銘菓である「まるぼうろ」をベースに、細かく砕いた外皮の粉末を生地に練り込むことで、素材を余すことなく使い切るエコな工夫が凝らされているのです。

じつは菱の皮には、エイジングケアや健康維持に嬉しい成分である「ポリフェノール」が豊富に含まれています。ポリフェノールとは植物が持つ抗酸化物質のことで、体内の活性酸素を取り除き、生活習慣の対策にも役立つと期待されている成分です。

西九州大学の研究によると、この菱の皮には血糖値の急激な上昇を抑える効果や、中性脂肪の吸収をセーブする優れた機能が確かめられました。まさに、美味しさとヘルシーさを高い次元で両立させた、現代人にぴったりのスイーツと言えます。

開発陣は何度も試作を重ね、粉の種類や皮の配合バランスを徹底的に追求しました。1個80円(税別)というお手頃価格も魅力的で、ダージリンなどの紅茶と一緒に味わうと、優雅なティータイムを演出できるでしょう。

召し上がる際は、電子レンジで10秒ほど軽く温めるのが編集部イチオシの食べ方です。生地がふんわりと柔らかくなり、素朴な香ばしさがさらに際立ちます。お取り寄せやギフトとして、大切な人へ贈りたくなる逸品です。

このように地域の未利用資源だった菱を見事にブランド化させた神埼市の取り組みは、地方創生の素晴らしいモデルケースだと感じます。環境を守りながら健康にも良い特産品を生み出す試みは、これからも多くの消費者を魅了し続けるに違いありません。

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