2020年米大統領選に向けた野党・民主党の候補者指名争いが、早くも激動の展開を迎えています。台湾系実業家として注目を集めていたアンドリュー・ヤン氏と、マイケル・ベネット上院議員の2人が、2020年2月11日に選挙戦からの撤退を正式に表明しました。激戦区として知られるニューハンプシャー州での予備選挙を終えた段階ですが、思うように支持を広げられなかったことが響いたようです。これにより、一時は20人を超えていた大混戦の民主党候補者は一気に9人へと絞り込まれました。
特にヤン氏は、独自の経済政策で旋風を巻き起こしていただけに、このタイミングでの離脱は多くの人々に衝撃を与えています。彼はすべての国民に無条件で現金を給付する「ベーシックインカム」の導入を掲げ、若者を中心に熱狂的な支持層を生み出しました。AI(人工知能)や自動化によって人間の仕事が奪われる未来を予測し、そのセーフティネットとして毎月1000ドルを配るという斬新なアイデアは、これまでの政治の常識を覆すものとしてSNS上でも連日大きな話題となっていたのです。
今回の撤退発表を受けて、ツイッターをはじめとするSNSでは「ヤン・ギャング」と呼ばれる彼の熱心な支持者たちから、悲しみと感謝の声が殺到しています。「彼の掲げたビジョンは未来の政治に必要なものだった」と称賛する声や、「今回は残念だったけれど、彼の挑戦がこれで終わるとは思えない」といった次回以降への期待を込めたコメントが数多く寄せられており、ネット上ではいまも彼への強い未練とリスペクトの感情が渦巻いている状態です。
一介の起業家からここまで存在感を高めたヤン氏の手腕は、見事というほかありません。既得権益に縛られない彼のストレートな物言いや、テクノロジーがもたらす格差社会への危機感は、今の米国社会が抱える歪みを的確に突いていました。だからこそ、ここで彼が戦線を離れるのは民主党にとって大きな損失であると感じます。奇抜に見えた彼の公約が、今後の大統領選の政策論争にどのような影響を残すのか、その遺産に注目していきたいところです。
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