【2019年最新】レアメタル価格が急落!米中貿易摩擦でタングステンやマグネシウムの需要が激減する理由とは?

ハイテク産業の「ビタミン」とも称されるレアメタル市場に、今、大きな激震が走っています。2019年07月17日現在、工業用に使用される希少金属の国際価格が軒並み下落しており、世界経済の先行行きに不透明感が漂い始めました。特に注目すべきは、超硬工具の主原料であるタングステンの動向です。2018年12月と比較すると、その価格は実に16%も下落し、約2年ぶりの安値を記録しました。この背景には、深刻化する米中貿易摩擦が影を落としています。

レアメタルとは、地球上の存在量が少なかったり、抽出が技術的に難しかったりする金属の総称を指します。SNS上では「スマホや車の価格に影響するのか」「世界景気の後退がいよいよ現実味を帯びてきた」といった不安の声が広がっています。2017年から2018年にかけては、中国の環境規制強化によって供給が絞られ、価格が高騰した時期もありました。しかし、現在は供給不足への懸念が払拭された一方で、肝心の需要が世界規模で冷え込んでしまっているのが現状と言えるでしょう。

タングステンはダイヤモンドに次ぐ硬さを持ち、金属を削るための「超硬工具」には欠かせない素材です。しかし、その指標となる欧州のスポット価格は、2019年07月上旬時点で10キロ当たり236ドル前後にまで落ち込みました。2018年12月時点の280ドル前後から、特に06月以降は下げ足が加速しています。これは、需要の過半を占める工作機械業界が振るわないためです。米中の対立は日本や欧米にも波及し、日本メーカーの06月の工作機械受注は32カ月ぶりの低水準に沈んでいます。

スポンサーリンク

自動車・電子部品業界にも波及する需要鈍化の波

自動車産業も例外ではありません。アルミニウム合金の強度を高めるために添加されるマグネシウムの価格は、1年半ぶりの安値をつけました。中国産の対日価格は2019年06月末時点で1トン2380ドル前後となっており、昨年末から大幅に値を下げています。専門商社からは、07月中にさらなる下落を予想する声も上がっています。自動車のハンドルやピストンなどの重要部品に不可欠な素材ですが、中国の新車販売が12カ月連続で前年を割り込むなど、逆風が吹き荒れています。

さらに、鋼材に粘り強さを与えるバナジウムも欧州スポット価格で2年ぶりの安値を記録しました。電子部品分野でも下落は顕著で、液晶パネルの電極に用いられるインジウムは、2018年と比較すると4割以上も値を下げています。スマートフォンの販売不振に加え、中国国内の過剰在庫が市場に放出されるという警戒感も、価格を押し下げる要因となっています。私個人としては、このレアメタルの安値一色は、単なる市況の変化ではなく、世界経済の構造的な変調を報じている警鐘のように感じます。

現在、多くのメーカーが在庫調整を進めており、レアメタルの引き合いは極めて弱い状態が続いています。私たちは、レアメタルの価格推移が単なる数字の変動ではなく、私たちの生活に密接に関わる製品の生産動向を映し出す鏡であることを忘れてはなりません。米中摩擦という巨大なパワーゲームの影で、ものづくりの現場が悲鳴を上げている状況は、今後しばらく続く可能性が高いでしょう。投資家や製造関係者にとって、今は慎重に市場の動向を見守るべき、非常に重要な局面にあると言わざるを得ません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました