アジアの海に再び緊張の波が押し寄せています。中国海事局が2019年08月05日に発表した情報によりますと、中国軍は南シナ海の一定海域において軍事演習を実施する方針を固めました。これに伴い、2019年08月06日から2019年08月07日までの2日間、対象となる海域には航行禁止区域が設定されています。演習の具体的な中身については明らかにされていませんが、この動きは周辺諸国や国際社会に大きな波紋を広げているようです。
中国側はかねてより、南シナ海とその点在する諸島を自国「固有の領土」であると強く主張してきました。今回の演習も、軍事的な実績を積み重ねることで実効支配を強めようとする意図が透けて見えます。SNS上では「また一方的な現状変更が試みられている」といった懸念の声や、「国際法に基づいた解決を望む」という意見が目立っています。こうした軍事力の誇示は、対立する近隣諸国にとっても看過できない重大な事態といえるでしょう。
米中の思惑が交錯する「航行の自由作戦」への牽制
今回の軍事演習には、トランプ米政権に対する強力なメッセージが込められていると考えられます。アメリカは、中国による一方的な領有権の主張を認めず、国際的な公海としての権利を守るために「航行の自由作戦」を継続的に展開してきました。これは、他国の領海と主張される場所であっても、国際法上で認められた航行権を行使するために軍艦を派遣する活動を指します。今回の中国の動きは、こうした米国の介入を強く牽制する狙いがあるに違いありません。
私個人の見解としては、資源や物流の要所である南シナ海を「力」によって支配しようとする試みは、地域の安定を著しく損なう危うさを孕んでいると感じます。もちろん各国にそれぞれの言い分はあるでしょうが、軍事演習という威嚇に近い形での主張は、対話を遠ざける結果になりかねません。特に「航行の自由」は世界経済を支える海路の安全に直結する重要な概念です。2019年08月現在のこの緊迫した状況が、決定的な衝突に発展しないことを願わずにはいられません。
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