キリン「ファイア ワンデイブラック」が爆売れ中!600mlの“銀の衝撃”が働く男性の心を掴んだ理由とは?

2019年に入り、ペットボトル入りコーヒー市場の勢いが止まりません。中でも、キリンビバレッジが2019年04月02日に投入した「ファイア ワンデイブラック」が、驚異的な快進撃を見せています。発売からわずか4か月で4000万本を突破するという、当初の計画を大きく上回るペースで売れ続けているのです。SNS上でも「仕事のお供に最適」「大容量でコスパが最高」といった声が相次ぎ、ビジネスパーソンの間で確固たる地位を築いています。

このヒットの背景を探るため、2019年04月02日から2019年08月01日までの期間に収集された約174万件のレシートデータを分析してみました。ここで言う「レシートデータ分析」とは、コンビニなどで発行されたレシートから、どのような属性の人が、いつ、どこで商品を購入したかを詳細に可視化する手法を指します。このデータからは、既存の競合商品とは明らかに異なる、この商品ならではの独自の支持層がくっきりと浮かび上がってきました。

まず注目すべきは、購入者の性別構成でしょう。ファイア ワンデイブラックの男性購入比率は75.3%に達しており、他のペットボトル入りコーヒー飲料の平均値である73.2%を2.1ポイントも上回っています。昨今のトレンドである「クラフトボス」などの透明感のある柔らかいデザインに対し、あえて中身の見えない銀色を基調としたシャープな装いを選択したことが、クールな格好良さを求める男性の感性に響いたのではないでしょうか。

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「ちびだら飲み」に革命を起こした銀色の秘密

購入される時間帯にも、興味深い特徴が見て取れます。午前中に購入される割合が56.1%と非常に高く、平均よりも4.4ポイントも突出しているのです。これは、出社前や仕事の始まりに一本購入し、デスクワークをしながら少しずつ時間をかけて楽しむ「ちびだら飲み」という現代的なスタイルが定着している証拠だと言えるでしょう。朝の一本が、その日一日のモチベーションを支える相棒となっている様子が目に浮かびます。

さらに、購入場所についても駅前のコンビニでの売り上げが目立っています。平均が17.4%であるのに対し、この商品は25.8%と圧倒的な強さを見せているのです。その一方で、オフィス街での比率は平均を下回るという意外な結果も出ています。つまり、オフィスに到着してから買うのではなく、通勤の途中で「これからの一日のために」と手に取るユーザーが多いという、アクティブな購買行動が推測されるでしょう。

キリンビバレッジが戦略的に取り入れた「中身が見えない銀色のラベル」には、実は深い意図が隠されています。透明なボトルは中身が減ってくると、飲み口の汚れや液体の揺れが目立ち、どうしても見栄えが悪くなってしまうものです。しかし、この銀色の装飾はその欠点を完璧にカバーしてくれます。一日中持ち歩いても、常にスタイリッシュな状態をキープできる点は、人目を気にする現代のビジネスパーソンにとって大きなメリットでしょう。

編集者が見る「600mlという絶妙なサイズ感」の正体

私が個人的に最も感銘を受けたのは、600ミリリットルという絶妙な容量設計です。一般的な500ミリリットルでは少し物足りないけれど、あまりに巨大すぎると持ち運びが不便になるというジレンマを見事に解消しています。胴回りを太くせず、縦に長く設計することで、ビジネスバッグのサイドポケットにもすっきりと収まるよう配慮されている点は、まさにユーザーの生活動線を熟知した工夫であると確信しています。

また、味わいについても一切の妥協がありません。「ファイア」ブランドの代名詞とも言える直火仕上げを採用することで、香ばしさを引き立てつつ、酸味や苦味を抑えたスッキリとした後味を実現しています。この工夫により、氷が溶けて薄まる心配のないペットボトル飲料として、常温になっても最後まで美味しく飲み干せるよう計算されているのです。こうした「最後まで寄り添う」姿勢が、リピーターを増やしている要因ではありませんか。

希望小売価格138円(税別)という手軽さで、これほどまでに満足感を得られる商品は稀有な存在です。2019年の夏を象徴するヒット商品となったファイア ワンデイブラックは、単なる飲料の枠を超え、私たちのワークスタイルに寄り添う「ツール」へと進化したのだと感じます。これからの季節、この銀色のボトルを片手に颯爽と歩く人々の姿が、さらに街中に溢れることになるのは間違いなさそうです。

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